今回は青物狙いのオフショアジギングについて,必要な道具と釣り方や釣果を伸ばすコツを紹介します。
目次
ジギングとは?
釣法
メタルジグと呼ばれる鉛やタングステンでできたルアーを使って,海底からロッドをシャクリながら巻き上げてアピールし,フィッシュイーターを狙う釣りのことです。
主なターゲットは青物御三家(ブリ,カンパチ,ヒラマサ),サワラ,真鯛,ヒラメ,ハタ系(マハタ,キジハタ,クエ等),スズキ(シーバス),カサゴ,ホウボウ等…食べて美味しい高級魚ばかりです。
年間を通して人気の釣り方ですが,私の地方では年末から3月にかけて青物やサワラ,スズキ等をターゲットにして盛んになる釣りで,釣れれば食卓が賑わうこと間違いありません。
必要な道具は?
事前に準備しておく主な道具はロッド,リール,メタルジグ,アシストフックの4点+小物類だけです。
ロッド
専用のジギングロッドを用意して下さい。
ジギングロッドにはスピニングタックルとベイトタックルがありますが,地方によって使われる割合が違います。更に,船がスパンカーを使用して船をたてるか,ドテラ流しにするかによっても使用するタックルが変わってきます。
船がスパンカーを使用している場合は,操船によってメタルジグは真下に落ちるor潮の影響を受けるだけとなるため,底取りが早くて手返しが良く,フォール中にアタリが取りやすいベイトタックルの方が使いやすいです。
反対に,ドテラ流しの場合は,風と潮流によって船が流されやすく,ラインが斜めに出ていき,底取りがしにくいため,バックラッシュの心配がいらないスピニングタックルの方が使いやすいと言われています。
迷ったときは,乗合船の船長や地元の釣具屋のアドバイスに従うと良いと思います。
私は,スピニングロッドを1本,ベイトロッドを1本,ライトジギング用のベイトロッドを1本の合計3本をいつも持っていきます。
なお,スピニングロッドは,「シマノ ゲームType J S624」を使用しています。
ベイトロッドは,「シマノ 14グラップラー B634」を使用しています。そのタックルインプレッションはこちら。
ライトジギングロッドは,「シマノ 16グラップラーBB B632」を使用しています。そのタックルインプレッションはこちら。
リール
こちらも専用のジギング用リールを用意して下さい。
オフショアジギングで求められるリール性能は,荒い使い方をしてもビクともしない高い「耐久性」と,大型魚との安定したファイトを可能にする「ドラグ性能」,なめらかな巻き心地と強力な巻き上げ力を発揮するための「回転性能」の3点だと思います。
特にブリと呼ばれるサイズの青物を釣る時にはこの3点の性能を十分に満たすリールが必要になりますので,ジギングリールは必ず良い物を購入してください。
なお,真鯛やタチウオ,サワラを狙う場合には,ライトジギングリールで十分ですので,釣れている魚のサイズに応じて使用するタックルを変えて下さい。
私は,スピニングリールを1個,ベイトリールを1個,ライトジギング用のベイトリールを1個の合計3個をいつも持っていきます。
私が使用する,スピニングリールは,「シマノ ツインパワーSW 8000HG」を使用しています。
ベイトリールは,「ダイワ 15ソルティガ15(ベイトキャスティングモデル)」を使用しています。そのタックルインプレッションはこちら。
ライトジギング用リールは,「シマノ グラップラーBB 200HG 右」を使用しています。そのタックルインプレッションはこちら。
また,ラインは釣果情報や船長の指示に従って太さを選択して下さい。
対象魚によってかなり異なってきますが,小~中型魚メインではPE1~1.5号,中~大型魚メインではPE2号を200m以上,大型魚専門ではPE3号以上を巻けば良いでしょう。
さらに,ジギングではショックリーダーが必要です。
基本的にPEラインの3倍の太さを基準にすれば問題ないので,フロロカーボン4号~12号くらいでしょうか。
対象魚によっては30号(100lb.)以上を使用することもあるようですので,注意が必要です。
釣りの最中にラインブレイクしたときのために,「クレイジーオーシャン Flash leader(フラッシュリーダー)」を持っていくことをオススメします。そのインプレ記事はこちら。
【インプレ】もうFGノットはしなくて良い?クレイジーオーシャン Flash leader(フラッシュリーダー)の威力!!
メタルジグ
選び方の基準は重さと色に重点を置いて下さい。釣り場近くの釣具屋や乗合船の船長に聞けば,前日までに釣れた重さと色は教えてくれます。
必ず揃えておきたい定番のカラーは,
- シルバー
- ピンクシルバー
- ブルーシルバー
- ブルーピンク
- 赤金
- 緑金
この6種類でしょうか。
重さは,水深によっても異なりますので一概に言えませんが,私が良く行く海域の水深90mまでの潮流が速い場所では,120~200gまでのメタルジグを使用します。
120g,150g,180g,200gの4種類をそれぞれのカラーで揃えますので,1個ずつでも最低24個は必要になります。
私が良く使用するメタルジグは,「剣屋 頑鉄ジグ」です。
他にも「スミス メジューム」や「スミス メタルフォーカス」も使用しています。
さらに,メタルジグには鉛製以外にもタングステン製があります。
タングステン製の方が鉛製と比べて比重が重いため,沈下速度が速い点,同じ重さでもより小さいシルエットのメタルジグを使用することが出来ます。
代表的なメタルジグは「ダイワ ソルティガ TGベイト」です。
これはもはやエサと同じレベルで釣れる,代表的なタングステン製メタルジグですね。
その日に青物が追っているベイトフィッシュがカタクチイワシのような小魚の場合,最も威力を発揮するメタルジグですので,1個は必ず所持するようにしましょう。
たくさん準備したメタルジグを収納するためのジクバッグは「MEIHO リバーシブル165」をおすすめします。
セミロングまでのメタルジグが14本も入るため,かなりお得なジグバッグですね。
アシストフック
自作することも出来ますが市販の仕掛けで大丈夫です。
オススメは「カツイチ デコイ ツインパイク」です。
アシストフックには,シングルフックとツインフックがありますが,魚のフッキング成功率はツインフックの方が高いので,こちらをオススメします。
もし,自作されるなら,フック,アシストライン,溶接リング,スプリットリング,熱収縮チューブ,セキ糸,瞬間接着剤といった消耗品の準備をします。
また,ボビンホルダー,ニードル,バイスが必要になるため,初期投資が数千円必要になります。
それだけの初期投資をした上で労力までかかる割には,特に安く作れるわけでもないので,結局買った方が安いです。
私もいちおうアシストフックを自作するための道具を持っていますが,自作と市販のアシストフックで使用割合は半々といったところですね。
特にサワラが多い季節はアシストフックが何個も切られてしまい,いくつあっても足りないので自作するようにしています。
おすすめのボビンホルダーはこちら
こだわりのアシストフックを作りたい方は,是非作ってみて下さい。
また,メタルジグに付ける場所ですが,ブリ狙いの時は,メタルジグを頭から丸呑みにする習性があるため,フロントフックのみで大丈夫です。
サワラやタチウオのように歯がある魚は,横から噛み付く習性があるため,テールフックにします。
両方を狙う場合は,フロントとテール側のどちらにもアシストフックをつけます。
ただし,海底の根が荒いポイントでは,テールフックをつけていると根掛かりしやすくなるので取り外した方が良いです。
その他に必要な道具
衣類
- ライフジャケット
- 帽子
- レインウェア
- 長靴
- 手袋
- 偏光レンズ
小物類・容器
- ハサミ
- プライヤー
- クーラーボックス
- ラインブレイカー
- 締め用ナイフ
- メジャー
- デジタルスケール
衣類は上の4点は必ず準備しましょう。特にライフジャケットと帽子は必須です。ライフジャケットは万が一の落水の時に生存率を上げることになりますし,帽子は周りの釣り人の針等が頭に刺さることを防いでくれます。
なお,ライフジャケットは,2018年2月1日に船の乗船者に対して着用が義務化されましたので,もし持っていない人は必ず購入してくださいね。
詳しくは以下の記事で紹介しています。
もう既に持っているよ。という方も桜マーク(型式承認試験及び検定への合格の印)がないライフジャケットでは船釣りには不適合ですので新たに購入して下さい。
桜マークがついたライフジャケットとは,以下のような自動膨脹式のものです。
また,レインウェアと長靴は船の上で波のしぶきを被ることがよくあることや,船内では常に水が流れていたり,乗合船は濡れることが多いので持って行った方が良いです。
レインウェアは出来ればGORE-TEX製のものを購入することをオススメします。
手袋は魚の背ビレ等のトゲや鋭い歯から手を守ってくれますし,偏光レンズは水面の照り返しを防いでくれますのであると便利ですが,必須ではないのでお好みで準備しましょう。
小物類・容器も上の3点は必ず準備しましょう。ハサミは特に説明は省きますが,プライヤーとクーラーボックスは予算の許す限り良いものを選びましょう。
プライヤーは,「ダイワ プライヤーⅤ」をオススメします。ジギングはスプリットリングからメタルジグを付け外ししますので,使いやすいこのプライヤーが必須アイテムです。
また,オフショアジギングは大物が釣れる可能性が高いので,60L以上の長細いクーラーボックスがオススメです。ラインブレイカーは根掛かり解消の際,リールへの負担軽減に役立ちます。
オフショアジギングの釣り方
釣り方の手順
基本的な釣り方の手順はこの6つです。
- 着底後,1回ロッドをシャクり,1回リールを巻く「1ピッチジャーク」を底から10~20mまで行った後,フォールをするの繰り返し。
- 反応がなければ,途中でロングジャークを挟んだり,早巻きを試しつつ,その日のヒットパターンを探る。
- 船長から魚探の反応が出ている水深や,ヒットしそうなメタルジグの種類や色の情報を随時教えてくれるので,こまめに探る水深を変えたりメタルジグの種類やカラーを交換する。
- 青物は群れで回遊するので,周囲でヒットすれば確実に他の人にもチャンスがあります。ヒット中は特に集中しましょう。
- アタリがあったら,即アワセ&追いアワセで確実に針を食い込ませます。深い水深でアタリがあった場合はフッキングが甘くなりやすいので,2・3回追いアワセしても良いです。
- 青物の引きは強烈ですので巻くのが大変ですが,ファイト中のポンピングは厳禁です。テンションを少しでも緩めれば魚が反転してファイト時間が長くなり,その分バラす可能性が高くなりますので,魚を常に水面へ向かせるためにもゴリ巻きをオススメします。
釣果を伸ばすポイント
釣果を伸ばすために抑えておきたいポイントや釣り方のコツはこの4つです。
- メタルジグのヒットカラーを事前に調べて準備する
- その日のヒットパターンを探り,周囲の情報と船長の指示に従う
- 青物は群れで回遊するので,ヒットのタイミングは全員同じ
- 時合が来たら釣れると信じてひたすらシャクる
特にメタルジグの選択とヒットパターンが超重要です。
その日に青物が追っているベイトフィッシュのサイズに近いメタルジグを使用しましょう。
また,釣れるヒットパターンが必ずありますので,周囲で釣れている人がいたら動きを真似したり,釣れたメタルジグの種類やカラーを聞きましょう。
釣り方の動画
オフショアジギングでの魚とのヒットシーンや釣り方は,こちらの動画で紹介していますので是非ご覧下さい。
釣行記
直近の釣行は,2018年11月にサワラやブリ祭りで20kg以上釣れたオフショアジギングです。
そのときの釣行記はこちら。
まとめ
- オフショアジギングのターゲットは高級魚ばかりで人気の釣法
- 事前に準備しておく主な道具はロッド,リール,メタルジグ,アシストフックの4点+小物類
- メタルジグは重さとカラーの違うものを十分準備しておく
- ライフジャケットと帽子は必須
- ジギングはジグのカラーとシャクり方を変えながらその日のヒットパターンを探る釣り方
- ファイト中のポンピングは厳禁
いかがでしたか?
乗合船でのオフショアジギングであれば,タックルとメタルジグは船長の指示に従い,その日のヒットカラーとヒットパターンを教えてもらうと釣果が期待できます。
道具や釣り方を参考にして頑張って青物を釣りましょう!!
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