皆さんこんにちは。
おんきちです。
本来は2月28日に掲載する予定の記事でしたが,気づけば3月も下旬になっていました。
ようやく長い冬の季節が終わり,春の芽吹きがやってきましたね。
品種によっては既に開花しているといった気の早いブルーベリーもいます。
今回は,私が2021年2月20日に行ったブルーベリーの栽培管理として,元肥の油かすを施肥しましたので,そのときの様子を紹介します。
目次
ブルーベリーの管理方法
一般的な2月の鉢植え栽培における主な管理方法は,風通しがよくて明るい場所に置く,枝や幹についている害虫を探す,日中に水やりをする,です。
これらは以下の2月の管理に関する記事で紹介していますので,参考にしてください。
【ブルーベリー栽培計画】2月の作業と管理について
2月の管理は,上記に加えて元肥の施肥(有機肥料)をします。
本来であれば元肥は3月上旬に施肥する
温暖な地域では,3月上旬・中旬の春肥が元肥となります。
これは,暖かくなって,春の芽吹きが始まる前に施肥をすることで,花芽の開花を助け,新梢の伸長を助ける役割を果たします。
よって,ゆっくりと長く肥料の効果が現れることを期待してあげていますので,有機質肥料または緩効性化成肥料が適しています。
また,1年間の施肥量のうち,40%~60%となるようにします。
ただし,寒冷地等では,積雪で3月にまけない地域の場合,11月上旬の秋肥を元肥とするようですので,栽培地によって施肥の時期を見極める必要がありますね。
元肥として油かすを施肥するのであれば2月中旬頃
元肥として有機質肥料である油かすを選択する場合は,2月中旬頃に施肥します。
有機質肥料とは生物由来を原料とした肥料
有機質肥料とは,動物性の廃棄物や,農業からの植物性廃棄物といった生物由来を原料とした肥料のことです。
人糞や馬糞,鶏糞などは古くから肥料として利用されていますね。
代表的な有機質肥料といえば油かす
ブルーベリーに与える有機質肥料としては,油かすやバットグアノ,草木灰といったものが代表的です。
また,有機質肥料を組み合わせてペレット状にしたブルーベリー専用の肥料というのも市販されています。
プロトリーフから販売されている「ブルーベリーの肥料」がそれです。
有機質肥料は分解して効果が現れるまで時間が必要
有機質肥料は,微生物によって分解されてから肥料が効き始めますので,施肥してから効果があらわれるまで時間が必要です。
よって,萌芽とともにゆっくりと肥料が効いていくよう元肥として利用します。
これらは養分を供給するだけでなく,土壌の物理性も改善するといった特徴がありますので,土を入れ替えることが出来ない庭植え栽培では必要な肥料といえます。
3月に効果が現れるよう2月中旬に予め施肥しておく
というわけで,ブルーベリーの萌芽はサザンハイブッシュ系の早生品種であれば,3月上旬~中頃から始まり,ラビットアイ系の晩成品種でも3月下旬~4月上旬頃から始まります。
有機質肥料を施肥するタイミングとしては,萌芽前の3月から効果が現れるよう2~6週間前の2月中旬頃が適切だと考えています。
施肥計画
私が栽培している2021年のそれぞれの品種について,施肥計画一覧は以下のとおりです。
ラビットアイ系
品種 | 樹齢 | 2月中旬(元肥) | 6月上旬(追肥) | 8月中~下旬(礼肥) | 合計チッ素成分量 |
ホームベル(地植え) | 10年生 | 油かす 200g(N=10g) | IB化成 50g(N=5g) | IB化成 50g(N=5g) | N=20g |
ブライトウェル | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
クレイワー | 3年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 20g(N=2g) | IB化成 20g(N=2g) | N=8g |
タイタン | 3年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 20g(N=2g) | IB化成 20g(N=2g) | N=8g |
ノーザンハイブッシュ系
品種 | 樹齢 | 2月中旬(元肥) | 5月中旬(追肥) | 7月中~下旬(礼肥) | 合計チッ素成分量 |
接木スパルタン | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
接木チャンドラー | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
サザンハイブッシュ系
品種 | 樹齢 | 2月中旬(元肥) | 5月中旬(追肥) | 7月中~下旬(礼肥) | 合計チッ素成分量 |
接木オニール | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
接木ミスティ | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
フロリダスター | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
フリッカー | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
プリマドンナ | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
スノーチェイサー | 3年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 20g(N=2g) | IB化成 20g(N=2g) | N=8g |
油かすは全部で1,080g使用する予定
上記の施肥計画のとおり,2月中旬に施肥する油かすは,地植えホームベルが200gで,それ以外は80g使用する予定です。
使用する油かすは全部で1,080gということになりますね。
来年は順調に成長すればもう少し施肥量は多くなりますが,鉢植え栽培がメインですので,あまり使用量は多くないと感じるのではないでしょうか?
詳しい施肥計画と肥料の考え方は別の記事で紹介している
上記の施肥計画や肥料の選び方については以下の記事で紹介していますので,気になる方ご覧ください。
施肥計画はこちら
【ブルーベリー栽培計画】2021年の施肥計画について
肥料の選び方はこちら
【ブルーベリー栽培】肥料の選び方についての基本的な考え方
水やり間隔の設定は変わらず7日に1回
水やりの間隔は表土が乾いたらが基本で,水の量は鉢底から流れ出るまでたっぷりとやります。
2月もまだまだ冬の休眠期にあたり,ブルーベリーの水の要求量はほとんどないため,水やりの間隔はあけて問題ありません。
2月の水やりタイマーの設定は「7日に1回9時に5分間」のまま変わらずです。
施肥後のブルーベリー
最後に元肥を施肥後のブルーベリーの様子を紹介します。
小分けした油かすから必要量を計量する
まずは予め購入しておいた油かす10kgを1kgずつに小分けしておきました。
そこから必要量を計量します。
地植えのホームベルには200g,それ以外の鉢植えには80gです。
マルチングの上から施肥
正確に肥料の分量を計量したら,マルチングのもみ殻の上から施肥をしました。
肥料は株元から少し離し,ドーナツ上に撒きました。
地植えのホームベル
ラビットアイ系の地植えホームベルの施肥状況はこちらです。
油かす200gをまんべんなく施肥するには技術が足りませんでした。
ブライトウェル
ラビットアイ系のブライトウェルの施肥状況はこちらです。
45Φナーセリーポットに対して,80gの油かすはちょうど良い量のように感じました。
クレイワー
ラビットアイ系のクレイワーの施肥状況はこちらです。
3年生苗にしては成長していますが,施肥後に肥料の量は少し多く感じました。
タイタン
ラビットアイ系のタイタンの施肥状況はこちらです。
クレイワーと同じく3年生苗にしては成長していますが,施肥後に肥料の量は少し多く感じました。
スパルタン
ノーザンハイブッシュ系のスパルタンの施肥状況はこちらです。
4年生苗としてはあまり成長していないため10号ポットということもあって,肥料の量は少し多く感じました。
チャンドラー
ノーザンハイブッシュ系のチャンドラーの施肥状況はこちらです。
接ぎ木苗で主軸1本ということもあって,施肥しやすい樹形でした。
オニール
サザンハイブッシュ系のオニールの施肥状況はこちらです。
こちらも接ぎ木苗ですが,枝分かれが良く横に広がった樹形のため,施肥しにくかったです。
ミスティ
サザンハイブッシュ系のミスティの施肥状況はこちらです。
接ぎ木苗で主軸1本ということもあって,施肥しやすい樹形でした。
フロリダスター
サザンハイブッシュ系のフロリダスターの施肥状況はこちらです。
根本から発生している枝が多いものの,あまり横に広がっていないため,施肥しやすい樹形でした。
フリッカー
サザンハイブッシュ系のフリッカーの施肥状況はこちらです。
枝分かれが良く横に広がった樹形のため,施肥しにくかったです。
プリマドンナ
サザンハイブッシュ系のプリマドンナの施肥状況はこちらです。
枝分かれが良く横に広がった樹形のため,施肥しにくかったです。
スノーチェイサー
サザンハイブッシュ系のスノーチェイサーの施肥状況はこちらです。
3年生苗にしては成長していますが,施肥後に肥料の量は少し多く感じました。
また,枝分かれが良く横に広がった樹形のため,施肥しにくかったです。
施肥後に水やりをした
油かすを施肥した後,油かす全体に水分を含ませるため,鉢底から水が流れる程度に水やりをしました。
これで2月に行う元肥である油かすの施肥は終了です。
まとめ
2021年のブルーベリー栽培において,2月の栽培管理内容として元肥の油かすを施肥した様子を紹介しましたがいかがでしたか?
3月は水やりタイマーの設定変更です。
皆さんもブルーベリー栽培を楽しんで下さい。
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