管理人が船釣り全般で使用しているロッド「シマノ ライトゲーム CI4 モデラート TYPE73 H195」を紹介します。
目次
手持ちでのゲームを念頭に置いた汎用ロッド
概要
釣竿の世界では近年,軽量化と専用化の波が押し寄せています。
軽量化では,従来の船竿に用いられてきたグラスロッドからカーボンロッドへ移り変わっていきました。
さらにカーボンシートの進化によって,より細く・強い竿へと進化していっています。
また専用化では,真鯛釣りのような従来の胴から曲がるムーチングロッドから,カワハギや湾フグを狙うような極端な先調子まで,対象魚に応じて非常に多彩な調子の船竿が開発されるようになりました。
そんな変化が起きている船竿の世界において,シマノは専用ロッドとして「リアランサー」シリーズと「ベイゲーム」シリーズに加え,ハイエンドクラスはそれぞれのブランドを確立させ,対象魚を真鯛,イカ,ヒラメ,タチウオ,青物等に特化した船竿を開発しました。
また,軽量化においては「ライトゲーム」シリーズで軽量化とショートロッド化に重点を置き,従来の待ちの釣りというイメージが強かった船釣りという分野に対し,積極的に魚をかけていくことによってゲーム性を持たせることに成功した汎用ロッドを開発しました。
そんな船竿の世界において,新たな分野の確立に成功した「ライトゲーム」シリーズには,
ブランドの中心的な役割を果たす「ライトゲーム CI4+」,
コマセマダイと落とし込みに重点をおいた「ライトゲーム CI4 モデラート」と「ライトゲーム CI4+ モデラート」,
小物をターゲットにした「ライトゲームCI4+ アレグロ」,
ハイエンドモデルの「ライトゲーム リミテッド」と「ライトゲーム リミテッド モデラート」,
モバイル性を重視したセンターカット2ピースの「ライトゲーム SS」と「ライトゲーム SS モデラート」,
最も安いベーシックモデルの「ライトゲームBB」の9種類の製品があります。
その中で私は,アジビシ・天秤タチウオ・オニカサゴ・落とし込み・ヒラメ等の多彩な釣法と魚種に加え,錘負荷最大150号に対応するため100m以上の中深海でも使用することができ,195cmと非常に扱いやすいショートロッド「ライトゲーム CI4 モデラート TYPE73 H195」を選びました。
このモデラートに対するシマノのコンセプトは,「汎用性」と「ライト」であることです。日本各地にある数多くの釣種をこなす対応力を備え,さらに手持ちでのゲームを念頭に置いて設計・開発されています。
それでは,気になるスペックを見てみましょう。
スペック
品番 | TYPE73 H195 | |
全長(m) | 1.95 | |
継数(本) | 2 | |
仕舞寸法(cm) | 135.5 | |
自重(g) | 165 | |
先径/元径(mm) | 1.2/11.5 | |
錘負荷(号) | 30~150 | |
カーボン | 含有率(%) | 91.5 |
リールシート | 位置(mm) | 430 |
本体価格(円) | 45,000 |
特筆すべきは何と言っても自重の軽さです。船竿の世界において3m前後のロッドが多いということもあり,自重200gを下回ることは滅多にありません。
自重165gという軽さに加え,全長195cmのうち,リールシートが43cmですので,バットからティップまでは152cmしかなく,非常に取り回しやすいショートロッドです。
当然リールは電動リールを使用しますので,タックルバランスを考えてみても持ち重りすることなく非常に軽く仕上がっています。
そのおかげで,一日中手で持って釣りをしていても疲れることなく,集中力を維持することが出来ます。
次は,このロッドに使用された特徴について紹介します。
フィーチャー
スパイラルX
芯から強くなれ。
ネジレを克服しロッド性能を根幹から高める[スパイラルX]
[スパイラルX]はロッド縦繊維の内層と外層に、カーボンテープをそれぞれ逆方向斜めに密巻きした三層構造。従来の横繊維に替わる内外の斜め繊維により、重量を増すことなくネジリ剛性を高めます。キャストやファイトといった釣りの動作における瞬時のパワー伝達がよくなり、軽さを維持して“獲るための地力”を高める、シマノ独自の「基本構造」です。
シマノはこういうキャッチフレーズが好きですね。
管理人はシマノの製品を多数所有しており,ティップエギングロッドの「シマノ 14セフィア CI4+ Boat S610L-S」でも使用されているこの[スパイラルX]という技術。
想定外の大物や青物がかかっても安心してやり取りが出来るこのブランクスの技術は,シマノの技術の中で最も信頼しているものの1つです。
違いなくブランクスの「パワー」は保証されるでしょう。
こだわりの快適仕様
大型ロッドキーパー対応、新形状ホールドポジション(クロスカーボン製)、Kガイド採用、フィッティングサポートグリップCI4など
(※新形状ホールドポジション(クロスカーボン製)は、TYPE73のみ)
シマノがこだわる快適仕様というのを1つずつをみていきましょう。
大型ロッドキーパー対応,新形状ホールドポジション(クロスカーボン製)
コマセマダイや天秤フカセ釣りは,コマセを撒いてタナをあわせて待つ釣りですので,ロッドキーパー(竿受け)が不可欠です。
青物の時には大型のスーパーラークが必要になりますが,オプションパーツがなくても装着出来るよう,このロッドにはホールドポジションが備わっています。
Kガイド採用
Kガイドが採用されていますので,PEラインを使用した際にトラブルが少なくなります。
船釣りでガイド絡みをするほど激しくロッドをシャクる動作はあまりありませんが,PEラインを使うことが前提になっている現在の船釣りにおいて,あって困ることはないです。
フィッティングサポートグリップCI4
リールシートがカーボン樹脂になってからシマノのロッドはずいぶんと軽くなりましたね。
特に軽量化を重視した「ライトゲーム」シリーズの目玉仕様ですが,シマノにとってCI4は既存の技術ですので,説明文は簡略化されていますね。
実釣を通しての感想
直近で使用した釣行は,2017年12月の乗合船で泳がせ釣りをしたときです。
この時の釣行記はこちら。
そのときの動画はこちら,
このロッドを使用して,天秤フカセ釣り,泳がせ釣り,タテ釣り(落とし込み釣り),電動ジギングまで幅広いジャンルの釣りを行ってきました。
このロッド1本だけで魚を500匹以上釣り上げているのではないでしょうか。そんなこのロッドで釣った魚の一部を紹介します。
天秤フカセ・マアジ
天秤フカセ・イサキ
天秤フカセ・鬼カサゴ(イズカサゴ)
天秤フカセ・シマアジ
天秤フカセ・カツオ
泳がせ釣り・ヒラメ
ウタセマダイ・ブリ(ワラサ・メジロ)
ウタセマダイ・真鯛
タテ釣り(喰わせ釣り・落とし込み釣り)・サワラ
乗合船のような大型船からプレジャーボートのような小型船にとって1.95mという長さは非常に取り扱いやすい長さです。
また,ティップの部分は白く塗装されており「視認性」が良く,「感度」も抜群に良いため,非常にアタリも取りやすく釣果も伸びやすいです。
また,自重の軽さから,泳がせ釣りやウタセマダイ釣りのように基本的に手で持って釣る場合には,電動リールのように重いリールとあわせて使用していても疲れることなく一日中釣りをすることが出来ます。
特に,このロッドとあわせて使用している「シマノ 12フォースマスター2000MK」との相性は抜群に良いです。
それまでの待ちの釣りというイメージが強かった船釣りですが,「ライトゲーム」シリーズを使用した結果,ゲーム性が非常に高く感じられるようになりました。
沖釣りの時には電動リールと共に必ず持っていき,釣果をもたらしてくれる頼れる相棒です。
ここまで愛着の湧くロッドとリールは私自身も初めてではないでしょうか。これからますます活躍してくれることでしょう。
まとめ
- 軽さを重視したブランド
- 中深海までの幅広いジャンルの釣法に適応した汎用ロッド
- 大物でも安心してやり取りが出来るブランクスの技術
- 取り回しやすいショートロッド
- 実釣でも大活躍中
実売価格2万円台後半~3万円前半という価格は中価格帯の中でも多少高額な部類に入る本機種ですが,十分なパワーと幅広いジャンルの釣りをカバーできる汎用性を備えていますので,本格的な沖釣りを始めたい方にはぜひオススメしたいロッドです。
特に,天秤フカセ釣り(アジ・マダイ・青物),泳がせ釣り(ヒラメ・青物),タテ釣り(落とし込み釣り),オニカサゴ釣り等を1本の船竿で始めたい人には是非使って欲しいですね。
ただし,あまり本格的に沖釣りをやるつもりはないけど,とりあえず船竿を持ちたい人はエントリーモデルの「ライトゲームBB」で十分ですし,ヒラメやマダイ,青物,中深海を専門に狙いたい人には専用ロッドをオススメします。
幅広いジャンルの釣りに1本で対応出来て,ゲーム性を重視し,ショートロッドを探している人に対して満足出来る1本だと思います。
私のタックルインプレッションが皆さんの参考にして頂ければ幸いです。
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