今回は,管理人がティップランエギングで使用しているスピニングロッド「セフィア CI4+ Boat S610L-S」を紹介します。
なお,シマノではティップエギングと称していますので,引用文に対する記載は全てティップエギングと記載します。
目次
セフィアブランドのティップエギング専用モデル
概要
シマノがエギング分野において既にブランド化されていた「セフィア」シリーズからティップエギング専用のモデルとして2014年に発売された本機種。
ティップエギングで求められるロッド性能は,ティップでアタリを取るこの釣りで最も重要なティップの「視認性」と小さなアタリを逃さない「感度」,不意の大型にも対応出来るブランクスの「パワー」の3点だと思います。
本機種は,それぞれのロッド性能をシマノ独自の技術で高め,ティップエギング専用ロッドとして仕上げた製品です。
ティップエギングを始めたいけど,選ぶ基準が分からないし実際の使用感や耐久性はどうなのかなと思っていませんか?
私としてはティップエギングロッドはこれで十分だろうと思えるくらい満足しているロッドですので,魅力がしっかりと伝わるように紹介していきます。
それでは,気になるスペックを見てみましょう。
スペック
品番 | S610L-S | |
全長(m) | 2.08 | |
継数(本) | 2 | |
仕舞寸法(cm) | 172.4 | |
自重(g) | 95 | |
先径/元径(mm) | 0.8 / 10.9 | |
適合エギ | サイズ(g) | MAX50 |
適合ライン | PE(号) | 0.4~0.8 |
リールシート | 位置(mm) | 340 |
カーボン | 含有率(%) | 91.2 |
本体価格(円) | 38000 |
引用元:セフィア CI4+ Boat(ティップエギング専用モデル)
全長,自重,適合エギ・ラインのどれを見てもティップエギングのメインターゲットである,アオリイカに対応出来る無難なスペックを有しています。
後発品ということもあり,どうしてもバレーヒルやダイワとスペックを比べてしまいがちになりますね。
ライバル機種と比較しても見劣りすることはありませんが,少し高めの価格設定ですのでセフィアブランドを持つシマノとしてはこの分野で負けられないという強気の姿勢が現れています。
更にシマノは,2016年に上位機種でハイエンドモデルの「セフィア エクスチューン ティップエギング」を発売しましたね。
かなり攻めの姿勢を貫いたシマノの製品に興味がある方はご自身で調べてみて下さい。
次は,スペック表には現れないこのロッドに使用されたシマノ独自の技術について紹介します。
機能と仕様
スパイラルX
芯から強くなれ。
ネジレを克服しロッド性能を根幹から高める[スパイラルX]
[スパイラルX]はロッド縦繊維の内層と外層に、カーボンテープをそれぞれ逆方向斜めに密巻きした三層構造。従来の横繊維に替わる内外の斜め繊維により、重量を増すことなくネジリ剛性を高めます。キャストやファイトといった釣りの動作における瞬時のパワー伝達がよくなり、軽さを維持して“獲るための地力”を高める、シマノ独自の「基本構造」です。
シマノはこういうキャッチフレーズが好きですね。
管理人はシマノの製品を多数所有しており,船竿の「ライトゲーム」シリーズでも使用されているこの[スパイラルX]という技術。
青物がかかっても安心してやり取りが出来るこのブランクスの技術がアオリイカに対して使用されることによって,ティップエギングのロッドとしてはオーバースペック気味になると思いますが,間違いなくブランクスの「パワー」は保証されるでしょう。
ハイパワーX
強さを巻き付けろ。
さらに強靭に、曲がりの正確さをロッドに与える[ハイパワーX]
ブランクス最外層をカーボンテープでX状に巻き付けて、さらにネジレを抑制する「強化構造」が[ハイパワーX]。巻き付けるカーボンテープの幅や角度は、釣種やどの部分に採用するかで自在に変え、綿密に調整が施されるため、ロッドの曲がりはアングラーの意図する方向性を維持します。つまり、アクションに一層のキレ味とシャープ感を与えます。
説明文を読めば言いたいことはわかりますが,「強さを巻き付けろ」という表現自体は意味が分からないですね(笑)
ブランクスの強度としては[スパイラルX]によって十分過ぎるスペックを有しているはずですので,[ハイパワーX]という技術でブランクスの外側にカーボンテープを巻く意味は,きっとロッドを部分的に固くすることでハリを持たせるということなのでしょう。
ティップエギングのアクションは,ディープエリアから何度もシャクる必要がありますので,操作性を良くするために使用したのだと思います。
チタンフレームLDBガイド(ティップ部)
パワージャークはもちろん、トゥイッチのような細かなシャクリを繰り返す場合も、ガイド絡みを抑制するLDBガイドを採用。
ティップエギングのアクションは,激しくシャクることがありますので,極細のPEラインを使用するこの釣りでガイド絡みはどうしても発生し,上手く対処しないと穂先の破損に繋がります。
そういう状況を想定し,LDBガイドを採用されたのは間違いありませんね。
ただし,HPの説明にもありますが,LDBガイドだからといって完全にガイド絡みがなくなる訳ではなく,あくまで抑制すると表現しているとおりで,釣りをしている最中は穂先を注意して見ている必要はあります。
CI4+ リールシート
従来樹脂と比較してより軽量で高い強度を備えているシマノ独自の新素材CI4+。ロッドのリールシートに採用することで軽量化に大きく貢献し、エギングにおけるロッドの感度と操作性を飛躍的に高めています。
引用元:セフィア CI4+ Boat(ティップエギング専用モデル)
リールシートがカーボン樹脂になってからシマノのロッドはずいぶんと軽くなりましたね。
特にティップエギングロッドにジギングロッドのような耐久性を求めていないので,軽さを追求したパーツ選びは最善だと思います。シマノにとってCI4+は,既存の技術ですので,説明文は簡略化されていますね。
チタンフレームKガイド(ティップ部以外)
管理人は中価格帯の製品ばかり購入しているので,ガイドにはステンレスフレームが使用されているロッドばかり使ってきました。
この価格帯でチタンフレームを使用しているのは驚きで,初めてこのロッドを手にしたときは結構嬉しかったのですが,実際に使用してみるとチタンフレームだからどうということはなく,別にステンレスフレームでも良いかな?という印象です。
グリップ内ジョイント
調子にこだわったグリップ内ジョイント。
どうということはない良くある仕様です。これを見て購入を決断する人はあまりいないでしょう。
実釣を通しての感想
多くのテクノロジーが詰め込まれたロッドだということが分かっても,釣れなくては意味がないですよね。
ということで私が行った釣行の中で使用したロッドの感想を紹介します。
ティップエギング
直近で使用した釣行は,2017年11月と12月の乗合船でティップエギングをしたときです。
この時の釣行記はこちら。
2017年12月の釣行記はこちら
使用したティップエギング用のエギはこちら
感想
乗合船のような大型船からプレジャーボートのような小型船にとって2.08mという長さは丁度取り扱いやすい長さです。
また,「視認性」「感度」が良くアタリも取りやすいので,釣果も伸びやすいと思います。
ただし,このロッドで大物をかけたことがないので,ブランクスの「パワー」があるかは検証出来ていません。
スペックを見る限りでは,3kg程度のアオリイカであれば力負けするようなロッドではないと思いますが…
また,S610L-Sはこのセフィア CI4+ Boatシリーズで最も柔らかいモデルで,カタログ情報によると適合エギはMAX50gと記載されていますが,上記の釣行では30gのティップエギング専用エギに40gの仮面シンカーを装着し,70gまでのエギを使用しており,多少重いエギでも十分使用できます。
しかし,それ以上重いエギを使用するとなるとティップが曲がりすぎてアタリが取りづらくなる可能性があると思いますので,適応範囲はエギは70g,水深は40mまでであれば問題ないと思います。
それ以上のエギや水深で使用する場合は,S611ML-SまたはS607M-Sを使用することをオススメします。
釣行動画
セフィア CI4+ Boat S610L-Sを使ったヒットシーンや釣り方は,こちらの動画で紹介していますので是非ご覧下さい。
まとめ
- シマノのセフィアブランドから出したティップエギング専用モデルにふさわしい性能
- シマノの技術を多く搭載
- チタンフレームなど中価格帯にはあまり見かけないパーツを使用
- ライバルメーカーを意識した強気の価格設定
- 実釣でも活躍中
いかがでしたか?
実売価格2万円台後半~3万円弱という価格は中価格帯の中でも多少高額な部類に入る本機種ですが,ティップランエギングを快適にするには必要経費と思って購入した結果,十分満足する1本となりました。
ティップエギングを始めたいけど,どれを選べばいいのか分からない方やセフィア CI4+ Boat を使用している人の評価や使用感はどうなのかな?という方には是非このロッドで始めることをオススメしますよ。
この記事を参考にしてぜひアオリイカを釣りましょう!!
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