今回は2017年11月10日に乗合船でティップランエギングに行きましたのでその時の釣行記を紹介します。
目次
ティップランエギングとは?
釣法
岸からエギと呼ばれるルアーを沖に向かって投げてアオリイカを狙う釣りのことをエギングと呼びます。
古くからヤエンという活きアジの泳がせ釣りで親しまれてきましたが,近年ではエギングとして知られ,釣って楽しく,食べて美味しい手軽な釣り方が流行っています。
エギングの歴史は比較的浅く,2000年代から爆発的に流行り始め,現在では立派は1ジャンルとして確立した新興勢力のようなものです。
私も2009年にショアからのエギングを始めております。
最初に初めてアオリイカが釣れたときは感動したものです。
しかし,ライトなタックルに軽いエギを投げるお手軽な釣りスタイルが受けてエギング人口が増えすぎた結果,岸付近にいたアオリイカが激減してしまい,またサイズも軒並み小さくなってしまいました。
さらに,岸付近のアオリイカはエギを見慣れてしまったのか,昔ほど簡単に釣れることもなくなりましたね。
その結果,船を出してまだスレていないアオリイカを狙う釣りが磯際を狙うボートエギングも登場し,さらに深い水深のアオリイカを釣るためにティップランエギングと呼ばれる釣法が確立しました。
これまでのエギングという釣りは,アオリイカがエギを抱いたあとでアワセを入れて釣るという方法でした。
それがティップランエギングではエギに興味を持ったアオリイカが触腕でエギを触った瞬間にアワセを入れて積極的にかけていくという方法に変化しています。
その結果,深場にいるアオリイカはエギをあまり見慣れていないこともあり,岸から狙うよりもはるかに簡単に数釣りが楽しめるようになり,今ではアオリイカを狙う代表的な釣法の一つとなりました。
ただし,個人で船を操船してティップランエギングをするためには,船舶免許の取得とレンタルボートを借りるという高いハードルがあるため,基本的に乗合船での釣行となります。
私がレンタルボートを借りて初めてティップランエギングをしたときも比較的簡単にアオリイカを釣ることが出来ましたね。
やはり船の機動力を生かしてポイントをすぐに移動出来ることや、アオリイカが集まる磯場の周辺,魚影の濃い深場のポイントを攻めることが出来るからだと思います。
必要な道具は?
事前に準備しておく主な道具はロッド,リール,エギ,仮面シンカーの4点+小物類だけです。
ロッド
専用のティップランエギング専用ロッドを用意して下さい。
竿先に出る繊細なアタリを取るこの釣りでは専用ロッドが欠かせません。
また基本的にこの釣り方は,ドテラ流しをすることが多いため,風と潮流によって船が流されやすく,ラインが斜めに出ていき底取りがしにくいため,バックラッシュの心配がいらないスピニングタックルの方が使いやすいと言われています。
私は,ティップラン専用の「シマノ 14セフィア CI4+ Boat S610L-S」を使用しています。
このロッドに関する記事はこちら
リール
こちらは2500番代のPEライン用スピニングリールを用意して下さい。
私は,「シマノ 08 セフィアCI4 C3000SDH」を愛用しています。
ダイワのリールであれば,「ダイワ 17セオリー2508PE」なんかも良いと思います。
17セオリーの記事はこちら
ライン
ラインは最も重要で,道糸はティップランエギング用のPE0.6号以下にして下さい。
ロッドやリールが良くてもラインが良いものでなければこの釣りは成り立ちませんので必ず良いものを使って下さいね。
また,PEラインの先にはショックリーダーが必要ですが,私はシーガーハリスの1.75号を使用しています。
エギ
ティップランエギング専用のエギが市販されていますので購入すれば大丈夫です。
選び方の基準は重さと色に重点を置いて下さい。
釣り場近くの釣具屋や乗合船の船長に聞けば,前日までに釣れた重さと色は教えてくれます。
必ず揃えておきたい定番のカラーは,
生地
- ピンク
- オレンジ
- パープル
- グリーン
この4種類ですね。さらにこの4種類から,
テープ
- 金
- 赤
- マーブル
- 夜行
- クリアー
この5種類を揃えると良いです。
最後に,
- ラトルあり
- ラトルなし
ここまで揃えると完璧ですね。
ですので,カラーバリエーションだけでも,生地4種類✕テープ5種類✕ラトル2種類の合計40種類も必要ということになります。
しかし,1個1,000円前後するのでとてもではないですが,全てを揃えることが出来ませんよね。
そこで,この中から厳選して10種類程度は準備しておくと良いでしょう。
重さは基本的に30gだけ準備しておけば大丈夫です。
潮の速さにもよりますが,水深15m~30mくらいまでは問題なく使用出来るはずです。
ティップランエギング用のエギとしてダイワから発売されている,「エメラルダス ボート RV」と「エメラルダスボート II(ノーマルバージョン)」,「エメラルダスボート II RV(ラトルバージョン)」が比較的安くて釣れるエギですね。
仮面シンカー
潮が早いポイントや水深が深いポイントを攻めるときには仮面シンカーを使ってエギの重さを足す必要があります。
20g,30g,40gの3種類を準備しておけば,30gのエギであれば50g,60g,70gのエギとして使用することが出来ます。
ダイワから発売されている「仮面シンカー ボート」は比較的安く手に入るので良いですね。
釣行記
乗合船の予約
まずは,事前に乗合船のホームページから釣果情報をチェックし,ティップランエギングで釣れている場所を探します。行きたい乗合船を決めたら,ホームページで電話番号を確認し電話予約します。
船長に空き状況を確認し,問題なかったので前日19時以降に出船確認の電話をするよう説明がありました。
出船確認の時に集合時間や用意するエギの種類や重さを教えてくれます。
今回の釣行では午前6時15分に現地集合,エギはティップラン用の30~70gを準備してきて欲しいと言われました。
しかし,ティップラン用のエギは30gと仮面シンカー10~20gしか持ち合わせていなかったので,当日の朝に道中の釣具屋で購入して行くことにしました。
釣具屋でエギを購入
乗合船の集合場所への道中にある釣具屋へ寄り,ティップラン用のエギ30g(パープルカラー)を1個,30gと40gの仮面シンカーを購入しました。
あまりティップラン用品の品揃えが良くなかったので,最低限しか購入しませんでしたが,ここでもっと道具を購入しておけば良かったです。
また,出船前の時間にティップラン用品を購入する人が珍しかったのか,釣具屋の店員さんから「今日はどこの船に乗られますか?」という質問をされたのが印象的でした。
出船
集合時間20分前に集合場所へ到着。既に同船者が準備をしていました。
常連さんのようで,船宿にある製氷機でクーラーボックスに氷を補充しており,ここでは各自で出船前と帰着後に氷を頂くシステムのようです。集合時間前には船の前に並び,船長が来るのを待ちます。
集合時間になると船長が現れ,釣座のクジ引きをします。
ティップランはドテラ流しによる釣りのため,全員が片舷に並ぶよう船長が人を配置します。
この日はクジ運が良く,トモを選択することが出来ました。
この釣りでは特に釣座で釣果に左右されることはありませんが,船の両端はロッドに角度がつけやすいので,アタリが取りやすいと思います。
同船者は全員で私を含め7名。4名のグループはミヨシ側に固まり,私を含め個人釣行3名はトモ側に配置が決まったのでいよいよ出船です。
予想外のタフコンディション…と思いきや…
前日の天気予報によると,風は最大でも5m,潮は小潮だったため,絶好の釣り日和になるかと思いました。
しかし,沖に出ると予想外に風が強く吹き始め,ポイントに着いた時には強風で船はかなりの速さで流されることに。
釣り開始の号令とともにあった船長からの指示でエギは60g以上とのことだったので,購入したパープルカラーのエギ30gと仮面シンカー30gを使用したところ,強風と潮の速さの相乗効果で着底が何とか分かる程度でした。
ティップランの基本動作である,着底後8~10回,ステイ10秒を繰り返すと…釣り開始30分で2杯確保!!
これは幸先良いなぁっと思った矢先に根掛かり…新品のエギが殉職…(涙)
気を取り直して別のティップラン用エギを使用すると…1時間半で4杯追加!!
そのうち1杯は500gでこの日1番の良型。このイカで船長に記念撮影してもらいました。
これはイージーモードか?っと思ったところで、更にエギを2個ロストし、この日用意したティップラン用のエギと30~40gの仮面シンカーを全て失ってしまいました。それが釣り開始2時間半までの出来事でした。
はい!完全に準備不足ですね。仕方なくショア用のエギに仮面シンカー20gを使用して40gでティップランをする羽目に…
しかし、この日のコンディションでは、底が取れるのは2回で精一杯。圧倒的に手返しが悪くなったのに加え、時合が終わったため、全くアタリがなくなりました。
この時点で午前10時,沖上がりまでまだ4時間程残っていましたが,ほとんど私の釣りは終了していました(笑)
そんなコンディションでも3時間以上の沈黙を経て何とか1杯を追加し,その後も3個のエギをロストし,気持ちが折れかけた14時に沖上がり。
終わり際に船長からのアドバイス「このあたりは根が厳しくてエギのロストが多いから,余分に持ってきた方が良いよ。」っとのこと…
十分勉強になりました!!涙
この日の釣果
アオリイカ 200g~500g 7杯 合計2kg弱
同船者7名の合計は46杯
竿頭で13杯
少ない人で3杯
個人的には自宅で消費するには十分な釣果なので大満足でした。
まとめ
強風と激流の潮でタフなコンディションと言える状況でも,やっぱり船長はアオリイカを釣らせてくれました!!やっぱりプロの仕事は違いますね。
操船のポイント
操船のポイントは3点
- 沖釣りはポイント選びがほぼ全て
- ドテラ流しは必ず同じ片舷側から
- 船を流すラインを少しずつ変える
船舶免許を持っている方がレンタルボートを操船する際は,同船者に釣らせるために以上の3点を意識すると良いと思います。
ただし,ポイント選びは通い詰めるしかないので,最初はボート屋さんに聞くしかないと思いますが…
釣果を伸ばすポイント
ティップランエギングで釣果を伸ばすポイントも同じく3点
- エギとシンカーを十分な量準備する
- 釣れる時間帯があり,その時は何をやっても釣れるのでとにかく集中する
- 釣れない時間帯は,カラーチェンジしながら時合が来るまで飽きない程度に時間を潰す
数多くの釣り具メーカーがエギを発売していますので,どれを買えば良いか分からない人は乗合船の船長に聞くと良いと思います。
タックルデータ
今回使用したタックルを紹介しますので参考にして頂ければ幸いです。
ロッド:シマノ セフィア CI4+ Boat 610L-S(ティップラン専用モデル)
リール:シマノ 08 セフィアCI4 C3000SDH
ライン:PE0.6号 リーダー フロロ1.75号 1.5m
エギ:
Valleyhill(バレーヒル) スクイッドシーカー 3.5号 30g(ティップラン専用エギ)
YO-ZURI(ヨーヅリ) アオリーQエース 3.5号 20g(一般的なエギ)
仮面シンカー:
エギ王 trシンカー 40g
クレイジーオーシャン オーシャンシンカー 30g
ノーブランド 20g
釣行動画
このときの釣行動画はこちらです。
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