皆さんこんにちは。
おんきちです。
非常に厳しい寒波の襲来で,週間天気予報によると氷点下の日がまだ観測されそうです。
霜害によって枝が枯れていないか心配ですので,改めて昨年末の剪定で花芽を余分に残しておいたことが正解だと思いました。
それでは,前回のラビットアイ系の剪定に引き続き,今回は私が2020年12月末に行ったブルーベリー栽培の作業としてノーザンハイブッシュ系に対する冬の剪定について紹介します。
目次
1月は休眠状態になり剪定の適期
1月になると12月から更に寒くなり,当地の外気温は最高気温13℃未満,最低気温-1℃以上という状況です。
そんな環境の中でブルーベリーは,休眠状態となって花芽・葉芽ともに堅く閉じており春の芽吹きまでじっと待っています。
冬は剪定の適期
そんな休眠状態となる冬の季節は剪定の適期とも言えます。
剪定は,木の成長を調節するとともに,次シーズンの6月~8月に迎える収穫期に着果量や果実の品質に対して大きな影響を及ぼします。
ブルーベリーの成長特性として,枝の伸び方や果実のつき方をしっかりと理解したうえで剪定していくと,思い描いたとおりの成長や収穫を楽しむことができますね。
害虫対策も忘れずに
また,冬に意外と多いのは害虫です。
当地で良く見かけるのが,シャクトリムシとカイガラムシです。
他にもイラガの繭やミノムシが休眠状態のブルーベリーについていたりしますので,越冬する害虫対策は必要ですね。
霜害が発生する可能性に注意する
更に12月でも言及しましたが,冬に数日とはいえ,氷点下の日がありますので,霜害には注意が必要です。
特に,今年成長した新梢が最も被害を受けやすく,枯れてしまう可能性がありますし,鉢植え栽培ではより注意が必要で,朝早くの水やりは用土が凍ってしまいます。
そういった外的要因を踏まえながら,12月28日~30日にかけて行ったラビットアイ系に対する剪定について紹介します。
ブルーベリーの剪定作業
先月12月にラビットアイ系とノーザンハイブッシュ系の成長記録を紹介した記事はこちらです。
【ブルーベリー栽培】ラビットアイ系とノーザンハイブッシュ系に冬が訪れ落葉して休眠を始めました
また,前回はラビットアイ系の剪定について紹介しましたが,その時の記事はこちらです。
【ブルーベリー作業】12月にラビットアイ系を剪定したときの様子を紹介します
今回はその続きで,品種ごとにしっかりと観察し,翌シーズンの成長を予想しながらノーザンハイブッシュ系の剪定をしました。
剪定作業の基本の流れ
私が剪定作業をするときは以下の流れで行います。
- 樹全体を観察して,どの枝を伸ばし,残していこうか考える。
- 落葉せずに残った葉をむしり取る。
- 5年以上経過した古い主軸枝を根本から切る。
- 勢いの弱いサッカーを切る。
- 不要な枝を切る(折れた枝,枯れた枝,病気になった枝,爪楊枝より細い枝)。
- 勢いはあるけど成長の邪魔となる枝を切る(内側に向かって伸びた枝,株の中心にあって伸びると困る枝,他の枝と重なってしまう枝)。
- 将来の主軸枝候補を見つけ,切り返し剪定をする。
- 結果枝についた花芽を減らし,収穫量を調整する。(2月にやるため今回は省略)
大まかにこのような作業を1本あたり20分程度かけてじっくりと剪定していきました。
剪定に使用した道具
今回使用した剪定道具は以下の3点です。
折込ノコギリ
まずは地植えホームベルの主軸更新用に使用した小型の折込ノコギリです。
私が使用しているのは,「シルキーポケットボーイ 万能目 340-14」です。
剪定鋏
剪定に使用した鋏は,「岡恒 剪定鋏 180mm NO.101」です。
ブルーベリーの枝であれば,太い幹以外の枝はこれで全て剪定出来ます。
芽切鋏
枝の先端にある花芽や爪楊枝より細い枝を除去するため,小回りが効く「岡恒 芽切鋏 NO.304」を使用しています。
剪定鋏入れとして「岡恒 剪定皮サック 1丁入 No.108」を使用しています。
なんとなくメーカーを揃えたくなるので,私はこの際ということで買って使ってます。
前置きが長くなりましたが,ノーザンハイブッシュ系の2品種に行った剪定作業を紹介します。
ノーザンハイブッシュブルーベリーの剪定
今回剪定したノーザンハイブッシュ系の品種は,鉢植えの接木スパルタン(4年生),接木チャンドラー(4年生)です。
4年生スパルタン
鉢植えの接木スパルタン(4年生)の全体の様子はこちらです。
余分な枝がほとんどなく非常に寂しい苗ですので,冬剪定はほとんどする必要がないようです。
これ以上弱らないよう成長を優先させる剪定をしていく必要がありますね。
結果枝に注目してみると,花芽が多くて葉芽が少ないため,枝の根本付近にある葉芽まで切り返し剪定する必要があります。
間違っても花芽をたくさん開花させ,収穫してしまうと樹勢も弱くなる可能性がありますので,味見が出来る程度に花芽の調製が必要ですね。
剪定後の様子は以下のとおりです。
ほとんど不要な枝がないため,見た目にはほとんど変わりようがありませんでした。
これで翌シーズンに成長してくれたら良いのですが…
近づいて撮影してみると,不要な細い枝を剪定しただけですので,たくさんの花芽が残っていますね。
成長するために必要なスペースは十分ありますので,根元からのシュートや元気な枝がたくさん伸びてきて,11月には45cmナーセリーポットへ鉢増しできることを祈っています。
今回の剪定で主軸枝の数,枝の数,花芽の数は以下のとおりです。
- 主軸枝…1本
- 結果枝…13本
- 花芽…60個
60個の花芽を残していますが,味見程度とするには少し多いですので,結果枝1本につき花芽を3個までとし,2月の剪定で花芽の数を25~30個程度に調整したいと思います。
4年生チャンドラー
鉢植えの接木チャンドラー(4年生)の全体の様子はこちらです。
元気のないスパルタンと違って結果枝がそれなりに多いので,収穫には期待できそうですし,剪定の必要がある箇所も存在します。
チャンドラーの果実は家族からの人気が高い品種ですので,収穫しつつ成長できるよう丁寧に育てたいと思います。
結果枝に注目してみると,花芽がたくさん出来ているため,ある程度調整しないとせっかく果実の大きさが特徴のチャンドラーでも小さくなるのと樹勢が弱くなってしまいます。
ある程度収穫を見込んでいるため,花芽を残して収穫量を期待していますが,成長もさせたいため,葉芽まで切り返し剪定していく箇所に作っていく必要はありますね。
また,細い枝はほとんどついていないため,あまり剪定に悩まなくても良かったです。
剪定後の様子は以下のとおりです。
不要な細い枝や枯れ枝のみ剪定しただけですので,あまり変化はみられませんね。
翌シーズンに元気なシュートがたくさん発生することを祈っています。
近づいて撮影してみると,細い枝を剪定しただけですので,結果枝がかなりたっぷりと残っています。
というよりも花芽を残し過ぎているため,2月に花芽の数を調整する際に,葉芽まで切り返し剪定をして成長を優先する枝を作りたいと思います。
成長するために必要なスペースは上にも横にも十分ありますので,45cmナーセリーポットが小さく感じるくらいに成長してくれると良いですね。
今回の剪定で主軸枝の数,枝の数,花芽の数は以下のとおりです。
- 主軸枝…1本
- 結果枝…21本
- 花芽…117個
約120個程度の花芽を残していますが,結果枝1本につき花芽を3個までとし,2月の剪定で花芽の数を50~60個程度に調整したいと思います。
まとめ
ブルーベリー栽培において,12月に行った作業内容としてノーザンハイブッシュ系の剪定について紹介しましたがいかがでしたか?
冬の剪定は翌シーズンの成長を左右する大きなイベントです。
ブルーベリーの枝の伸び方や果実のつき方をしっかりと理解したうえで剪定していきましょう。
皆さんもブルーベリー栽培を楽しんで下さい。
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