皆さんこんにちは。
おんきちです。
新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言が発令されてから1ヶ月半程度経ちましたね。
これまで1月以降,不要不急の外出は自粛していましたが,さすがにブルーベリーの剪定をするのは必要な外出だと自分に言い聞かせて実家へ行きました。
ということで,今回は私が2021年2月に行ったブルーベリー栽培の作業としてラビットアイ系に対する2回目の冬剪定について紹介します。
目次
2月は引き続き休眠状態のまま
2月上旬までは1年の中で最も気温が低くなる時期で,当地の外気温は最高気温16℃未満,最低気温-3℃以上という状況です。
厳しい寒さの続く季節ですが,2月もブルーベリーは,休眠状態となって花芽・葉芽ともに堅く閉じており春の芽吹きまでじっと待っています。
しかし,今年は2月下旬に20℃を超える日もあり非常に寒暖差の激しい2月となり,私の庭では既に休眠打破して萌芽し始めている品種さえあります。
2月が品種によっては最後の剪定適期
そんな休眠状態となる冬の季節は剪定の適期とも言えますが,サザンハイブッシュ系の早生品種で2月下旬には休眠が明けてしまいますので,剪定はできれば2月中旬までに終わらせておくと良いですね。
ラビットアイ系の晩成品種であれば3月中旬くらいまでに済ませれば大丈夫です。
剪定は,木の成長を調節するとともに,次シーズンの6月~8月に迎える収穫期に着果量や果実の品質に対して大きな影響を及ぼします。
ブルーベリーの成長特性として,枝の伸び方や果実のつき方をしっかりと理解したうえで剪定していくと,思い描いたとおりの成長や収穫を楽しむことができますね。
害虫対策も忘れずに
また,冬に意外と多いのは害虫です。
当地で良く見かけるのが,シャクトリムシとカイガラムシです。
他にもイラガの繭やミノムシが休眠状態のブルーベリーについていたりしますので,越冬する害虫対策は必要ですね。
冬でも害虫は休んでくれませんので,大切なブルーベリーを守るためには,落ち葉の除去や農薬散布は欠かせませんが,冬は新たに発生する時期ではないので一度対策をしてしまえば春まで安心です。
霜害が発生する可能性に注意する
更に12月と1月でも言及しましたが,冬に数日とはいえ,氷点下の日がありますので,霜害には注意が必要です。
特に,今年成長した新梢が最も被害を受けやすく,枯れてしまう可能性がありますし,鉢植え栽培ではより注意が必要で,朝早くの水やりは用土が凍ってしまいます。
そういった外的要因を踏まえながら,2月20日に行ったラビットアイ系に対する剪定について紹介します。
ブルーベリーの剪定作業
2020年12月に1回目のラビットアイ系の剪定作業を紹介した記事はこちらです。
【ブルーベリー作業】12月にラビットアイ系を剪定したときの様子を紹介します
今回は2回目の剪定作業で,品種ごとに記録した結果枝の本数と花芽の数を基に,今シーズンの期待する樹の成長と収穫量のバランスをイメージしながら花芽の数を調整しました。
剪定作業の基本の流れ
私が剪定作業をするときは以下の流れで行います。
- 樹全体を観察して,どの枝を伸ばし,残していこうか考える。
- 落葉せずに残った葉をむしり取る。
- 5年以上経過した古い主軸枝を根本から切る。
- 勢いの弱いサッカーを切る。
- 不要な枝を切る(折れた枝,枯れた枝,病気になった枝,爪楊枝より細い枝)。
- 勢いはあるけど成長の邪魔となる枝を切る(内側に向かって伸びた枝,株の中心にあって伸びると困る枝,他の枝と重なってしまう枝)。
- 将来の主軸枝候補を見つけ,切り返し剪定をする。
- 結果枝についた花芽を減らし,収穫量を調整する。→今回はこの作業
剪定に使用した道具
今回用意した剪定道具は以下の6点です。
折込鋸
まずは今回は使用しなかったものの,12月に地植えホームベルの主軸更新用に使用した小型の折込鋸です。
私が使用しているのは,「シルキーポケットボーイ 万能目 340-14」です。
剪定鋏
今回は使用しなかったものの,12月の剪定に使用した鋏は,「岡恒 剪定鋏 180mm NO.101」です。
ブルーベリーの枝であれば,太い幹以外の枝はこれで全て剪定出来ます。
芽切鋏
今回大活躍した枝の先端にある花芽や爪楊枝より細い枝を除去するため,小回りが効く「岡恒 芽切鋏 NO.304」です。
皮サック
剪定鋏入れとして「岡恒 剪定皮サック 1丁入 No.108」を使用しています。
なんとなくメーカーを揃えたくなるので,私はこの際ということで買って使ってます。
芽切鋏・折込鋸入れとして「コヅチ 剪定鋏・折鋸ケース SN-25」を使用しています。
これは牛ヌメ革の耐久性に惹かれ,2021年2月に買って使い始めました。
作業用ベルト
剪定道具用のベルトとして「TRUSCO(トラスコ) ワンタッチバックルワーキングベルト 50mm幅 TC-50BK」を使用しています。
これも耐久性が優れているというレビューから,2021年2月に買って使い始めました。
前置きが長くなりましたが,ラビットアイ系の4品種に行った剪定作業を紹介します。
ラビットアイブルーベリーの剪定
今回花芽の数の調整をしたラビットアイ系の品種は,鉢植えのブライトウェル(4年生),タイタン(3年生),クレイワー(3年生)です。
地植えのホームベル
今回は剪定作業をしませんでしたが,地植えのホームベル(11年生)の全体の様子を紹介します。
開花時期の遅いホームベルですので,見た目はほとんど変わりありません。
ただし,春の芽吹きはもうすぐかなという感じです。
大きく育ってくれることを祈っています。
結果枝に注目してみると,花芽はまだまだ堅く閉じていますね。
花芽の調整をしない方針のため,1本の結果枝から10個前後の花芽があります。
12月末の時点で197個程度の花芽を残しましたが,特に害虫の被害や,霜害を受けることなく,そのほとんどが残っていました。
これでどれくらいの収穫量となるか楽しみです。
4年生ブライトウェル
鉢植えのブライトウェル(4年生)の全体の様子はこちらです。
4月下旬が開花期のブライトウェルは,見た目がほとんど変わりありません。
12月の剪定で不要な枝をバッサリと剪定したことですっきりとしており,成長しすぎることなくコンパクトな樹形になるかと思います。
結果枝に注目してみると,花芽はまだまだ堅く閉じていますね。
花芽をすべて残せば収穫量は増えますが,全体的に小粒のブルーベリーができます。
また,樹勢も弱くなってしまうので,結果枝を切り詰めてある程度は花芽の調製が必要ですね。
12月末に実施した1回目の冬剪定後に残った花芽の数は213個です。
特に害虫の被害や,霜害を受けることなく,そのほとんどが残っていました。
ここから100~150個程度に減らしていこうと思います。
剪定後の様子は以下のとおりです。
花芽の数を調整しただけですので,ほとんど見た目に変わりはありませんね。
近づいて撮影してみると,花芽の数が減っていることが分かるでしょうか?
実際に減らした花芽の数は73個です。
ブライトウェルもホームベルと同様に,ジャム用の果実として収穫量を優先しようと思いますので,なるべくたくさんのブルーベリーが収穫できるよう花芽の数を調整しました。
今回の剪定で主軸枝の数,枝の数,花芽の数は以下のとおりです。
- 主軸枝…2本
- 結果枝…39本
- 花芽…140個
結果枝1本あたりの花芽の平均は約3.6個です。
ラビットアイ系ならこれくらいの花芽の数が成長と収穫のバランスが良いのではないでしょうか。
なお,地植えホームベルは約200個程度の花芽を残していますが,ブライトウェルは140個程度とし,地植えホームベルや同じ4年生の鉢植え栽培しているサザンハイブッシュ系とではどれくらい収穫量が違うのか観察してみようと思います。
3年生クレイワー
鉢植えのクレイワー(3年生)の全体の様子はこちらです。
4月中旬が開花期のクレイワーは,見た目がほとんど変わりありません。
3年生にしては大きな苗かもしれませんが,4年生苗と比べるとまだまだ小さいので,2021年シーズンは味見程度に収穫をしつつ成長を促して行く予定です。
結果枝に注目してみると,花芽はまだまだ堅く閉じていますね。
花芽をすべて残せば収穫量は増えますが,樹齢が若いうちにたくさん結実してしまうと樹勢に影響を与えそうです。
結果枝を切り詰めてある程度は花芽の調製が必要ですね。
12月末に実施した1回目の冬剪定後に残った花芽の数は48個です。
特に害虫の被害や,霜害を受けることなく,そのほとんどが残っていました。
ここから30個程度に減らしていこうと思います。
剪定後の様子は以下のとおりです。
花芽の数を調整しただけですので,ほとんど見た目に変わりはありませんね。
根元のスペースが空いているので,たくさんのサッカーやシュートが発生してくれることを期待しています。
近づいて撮影してみると,花芽の数が減っていることが分かるでしょうか?
実際に減らした花芽の数は18個です。
クレイワーは,生食用の果実として味見用に花芽を残しただけですので,かなり花芽の数を少なく調整しました。
今回の剪定で主軸枝の数,枝の数,花芽の数は以下のとおりです。
- 主軸枝…2本
- 結果枝…18本
- 花芽…30個
結果枝1本あたりの花芽の平均は約1.6個です。
成長を優先させるならこれくらいの花芽の数が良いのではないでしょうか。
なお,同じ3年生のラビットアイ系のタイタンと,サザンハイブッシュ系のスノーチェイサーの花芽の数は揃えてみましたので,どれくらい収穫量が違うのか観察してみようと思います。
3年生タイタン
鉢植えのタイタン(3年生)の全体の様子はこちらです。
4月中旬が開花期のタイタンは,見た目がほとんど変わりありません。
3年生にしては大きな苗かもしれませんが,4年生苗と比べるとまだまだ小さいので,2021年シーズンは味見程度に収穫をしつつ成長を促して行く予定です。
結果枝に注目してみると,一部の花芽だけ大きくなっていますが,他はまだまだ堅く閉じていますね。
花芽をすべて残せば収穫量は増えますが,樹齢が若いうちにたくさん結実してしまうと樹勢に影響を与えそうです。
結果枝を切り詰めてある程度は花芽の調製が必要ですね。
12月末に実施した1回目の冬剪定後に残った花芽の数は46個です。
特に害虫の被害や,霜害を受けることなく,そのほとんどが残っていました。
ここから30個程度に減らしていこうと思います。
剪定後の様子は以下のとおりです。
花芽の数を調整しただけですので,ほとんど見た目に変わりはありませんね。
根元から勢い良くシュートが発生してくれないかなぁと思っています。
近づいて撮影してみると,花芽の数が減っていることが分かるでしょうか?
間違い探しみたいですね。
実際に減らした花芽の数は16個です。
タイタンは,生食用の果実として味見用に花芽を残しただけですので,かなり花芽の数を少なく調整しました。
今回の剪定で主軸枝の数,枝の数,花芽の数は以下のとおりです。
- 主軸枝…3本
- 結果枝…12本
- 花芽…30個
結果枝1本あたりの花芽の平均は約2.5個です。
成長を優先させるならこれくらいの花芽の数までなら成長を阻害しないと思います。
なお,同じ3年生のラビットアイ系のクレイワーと,サザンハイブッシュ系のスノーチェイサーの花芽の数は揃えてみましたので,どれくらい収穫量が違うのか観察してみようと思います。
まとめ
ブルーベリー栽培において,2月に行った作業内容としてラビットアイ系の剪定について紹介しましたがいかがでしたか?
冬の剪定は翌シーズンの成長を左右する大きなイベントです。
ブルーベリーの果実のつき方と予想収穫量をしっかりと理解したうえで剪定していきましょう。
皆さんもブルーベリー栽培を楽しんで下さい。
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