皆さんこんにちは。
おんきちです。
今回は2019年に2年生苗として購入したブルーベリーのチャンドラーが無事成長して4年生苗となり,2020年11月から始まる2021年シーズンはどう成長していったかを紹介します。
目次
チャンドラーは果実が特大粒で甘い品種
チャンドラーは,アメリカ連邦農務省が育種したノーザンハイブッシュブルーベリーです。
ノーザンハイブッシュ系統は寒冷地での栽培が適している
ノーザンハイブッシュ系統の特徴は,寒冷地に適した系統であり,果実が大きく,味と香りのよい品種が多くあるということです。
また,ラビットアイ系統より早く収穫出来るという特徴もあります。
残念ながら冬が温暖な地域では不向きで関東地方より北での栽培が適していますので,関東以南の地域ではそのまま育てるのは難しいようで自根ではなく,接木苗による栽培をする等の工夫が必要になります。
チャンドラーはノーザンハイブッシュ系統で最大の果実がとれる魅力ある品種
チャンドラーは1994年に発表された品種で,ノーザンハイブッシュ系統で最大の果実がとれ,果実品質が優れています。
そんなチャンドラーの苗木としての特徴は,
- 樹勢は旺盛
- 収穫時期が早い
- 比較的涼しい地域に向く
ということが挙げられます。
また,果実品質の特徴はというと,
- 特大粒
- 甘い
- 風味が良い
の4点が挙げられますね。
やはり特大粒で甘くて風味が良いところに目がいくかと思います。
同じノーザンハイブッシュ系統でも,育てるのは難しいという評価をされるスパルタンと比べても樹勢が強いため育てやすいという点も選びやすいですね。
しかし,最新品種と比べても,簡単に入手出来るにも関わらず,今でも果実のサイズが最大で,名前が知られている品種ですので,栽培してみる価値があります。
大関ナーセリーからの評価
日本国内での苗木販売会社である「大関ナーセリー」のホームページから引用すると,
成熟期 中生~晩生 6月下旬~7月上旬 樹姿 直立性 樹勢は旺盛 樹高は180cmくらい 樹は-15℃まで耐えることができます 果実 特大 果皮は明青色 果柄痕は小さく乾く 果実の硬さは中位 風味は良い 収穫量 安定して多い ◆アメリカ連邦農務省の育成。1994年に発表。
「ダロウ」と系統番号「M-23」との交配。
◆ノーザンハイブッシュブルーベリー
北海道、本州、九州の夏比較的涼しい地域に向きます。
◆特長
ノーザンハイブッシュブルーベリーの中で果実の大きさは最大です。
果実は特大粒で甘く、ジュージーで風味豊かなブルーベリーです。
また、収穫時期が長いことで、ホームガーデン等でたいへん人気があります。
栽培のポイント
・酸性土壌(pH4.5~5.2)を好みます。
・酸度未調整のピートモス等をたっぷり混ぜて、土壌改良をしてから植え付けてください。
・1品種でも自家受粉しますが、異なる品種をお近くに植え付けたほうが、いくぶん収量が増し、果実も大きくなり熟期も早まります。
ということで,大関ナーセリーのように最新品種を数多く取り揃えている種苗業者でも,果実品質は間違いありませんね。
また,チャンドラーはアメリカパテント(米国特許)品種でもなければ,日本国内の種苗法による登録品種でもない,一般品種です。
ということもあって,近所のホームセンターでも探せば大抵販売されているため入手しやすいというのも特徴ですね。
チャンドラーの2年生苗は簡単に入手出来た
私自身は2012年にブルーベリー栽培を始めた当初はラビットアイ系統からスタートしており,ノーザンハイブッシュ系統は2019年からの栽培です。
2012年当時,利用したのは近所のホームセンターで売れ残っていて安売りしていた苗木でしたが,今回は苗木屋から購入しようと思い,2019年2月に「大関ナーセリー」のオンラインストアを覗いてみたところ,時期が悪かったため売り切れとなっており,代わりにYahooショッピングに出店している「苗木部 花ひろばオンライン 」で在庫ありとなっていたので,購入することにしました。
すぐに注文したところ,問題なく届きました。
2019年2月に購入したチャンドラーの2年生苗が届く
2019年2月,「苗木部 花ひろばオンライン 」からチャンドラーの2年生接木苗が届きました。
チャンドラーは15㎝ポット仕立てで届き,苗木としては十分なサイズで送られてきており,根もしっかりと張っていました。
おそらくですが,2017年3月に接木をしたものを2018年10月に2年生苗として出荷していた苗の残りを2019年2月に購入しているはずですので,2019年3月以降は新3年生苗となるはずです。
2019年の栽培記録
チャンドラーの2年生苗が届いてから,2019年2月から2020年2月までの1年間育てた時の栽培記録は,以下の記事で紹介しています。
【ブルーベリー栽培】2年生チャンドラーの成長記録を紹介します
2年生~3年生苗だった2019年栽培記録では課題も多かったので,どこで失敗したかの参考になるかもしれませんね。
2020年の栽培記録
更にチャンドラーが3年生苗となり,2020年2月から2020年10月までの1シーズン育てた時の栽培記録は,以下の記事で紹介しています。
【ブルーベリー栽培】3年生チャンドラーの成長記録を紹介します
2020年シーズンは2019年の時に分かった課題を踏まえた栽培計画ですので,チャンドラーが非常に大きく成長してくれました。
そして,2020年10月に成長が止まりチャンドラーが4年生苗となりましたので,3年生苗として2020年シーズンの栽培記録はここまでとし,2020年11月以降は2021年シーズンとしました。
2021年シーズンの栽培計画
2021年シーズンの施肥計画を作りましたので紹介するとともに,チャンドラー(4年生)がどのくらいの収穫量を見込んでいるのか,どれくらい成長することを期待しているのか紹介しますね。
施肥計画
2020年は成長を優先した施肥計画に加え,有機質肥料と速攻性化成肥料,緩効性化成肥料の3種類に分類される肥料を使って,他の品種とともに成長の比較をしました。
その結果,最も成長した肥料の組み合わせを2021年ではすべての品種で試し,収穫をメインとした施肥計画に切り替えていきます。
2021年シーズンにおけるチャンドラーの施肥計画は以下のとおりです。
品種 | 樹齢 | 2月中旬(元肥) | 5月中旬(追肥) | 7月中~下旬(礼肥) | 合計チッ素成分量 |
接木チャンドラー | 4年生 | 油かす 80g(N=4g) | IB化成 30g(N=3g) | IB化成 30g(N=3g) | N=10g |
予想収穫量
次に,私が予想した2021年シーズンの予想収穫量は以下のとおりです。
花芽の数を減らして調整する予定です。
系統 |
品種 | 樹齢 | 花芽の数 | 花芽1個あたりの収穫量 | 予想収穫量(✕80%) |
NH | チャンドラー | 4年生 | 117個 | 30g | 2,808g |
なお,チャンドラーの花芽の数は12月の剪定後に残っている状態のままカウントしており,2月の剪定で花芽の数を50~60個程度に調整する予定です。
よって,予想収穫量は1,200~1,440g程度になると予想しています。
成長予想
2021年シーズンにおけるチャンドラーの成長を予想すると,1,300g程度の収穫を見込んでいるものの,樹勢は衰えることはありませんが,もともとノーザンハイブッシュ系の成長は緩やかですのであまり期待しておらず,樹高は1.5m程度,樹冠も直径1.5m程度まで成長すると見込んでいます。
2020年11月-2021年10月の栽培記録
さて,ここからは2021年シーズンの栽培記録です。
2020年11月は完全に紅葉が進む
ブルーベリーの様子
2020年11月21日,チャンドラーは,完全に紅葉が進んでいました。
枝葉の成長も緩やかですが,根の成長良かったので45cmナーセリーポットに鉢増しできました。
ただし,スパルタンと同様に冬剪定はほとんど花芽の調整だけで終わりそうですね。
チャンドラーの果実は家族からの人気が高い品種ですので,来年も収穫出来るよう丁寧に育てたいと思います。
紅葉している枝に注目してみると,葉の色は暗めの色合いですね。
褐色といったところでしょうか。
スパルタンとは色合いが違っていますね。
また,既に花芽の分化は進んでおり,ほとんどの枝では花芽が出来ていました。
来年はもう少し成長してくれるよう,剪定時に花芽を減らそうと思います。
11月の管理内容
11月の栽培管理は,植え替えと水やりです。
10月に植え替え済み
チャンドラーは10月で植え替え済みですので,当月は特に作業することはありませんでした。
無事に10号スリット鉢から45Φナーセリーポットに鉢増し出来たので,成長は順調そのものです。
自動潅水機の電池交換をした
鉢植えの品種を写真撮影をしていたときに、鉢が軽いなと思っていたら、なんと自動潅水機であるタカギの「かんたん水やりタイマー」が電池切れを起こしていました。
前回記録した10月16日以降のいつから電池が切れていたのか分かりませんが、幸いにも水の需要が少ない紅葉の時期だったため、自然の降雨だけでもブルーベリーたちは枯れていませんでした。
2019年2月に購入してから初めての電池交換ですので、電池の寿命は1年8ヶ月くらいですね。
次回から余裕をもって1年半くらいで交換しようと思います。
2020年12月は休眠が始まっていた
ブルーベリーの様子
2020年12月25日,チャンドラーは,完全に紅葉しており一部が落葉していました。
枝葉の本数が少ないものの,45cmナーセリーポットに鉢増ししたため,鉢のサイズと比べて少しアンバランスな感じになっています。
ただし,スパルタンと違って結果枝がそれなりに多いので,収穫には期待できそうです。
結果枝に注目してみると,花芽が大きくて葉芽との違いが分かりやすいですね。
花芽がたくさん出来ているため,ある程度調整しないと果実が小さくなるのと樹勢が弱くなってしまいます。
冬の剪定時に花芽を減らそうと思います。
12月の管理内容
株元をきれいに掃除した
冬は病害虫の発生自体はありませんが,紅葉が終わった後の落ち葉がある場合,落ち葉と鉢土の間に潜んでいる場合があります。
そうなると病原菌や害虫が越冬してしまいますので,株元は常にきれいにしておく必要があり,落ち葉が残っている場合は掃除をしましょう。
我が家の庭では,庭植えのホームベルと鉢植えの接木ミスティを除く3系統10品種では,すでに一部が落葉しており,ご覧のとおり落ち葉がたくさんありましたので,株元の掃除をしました。
農薬のマシン油乳剤を散布した
カイガラムシ類を見つけましたので農薬としてマシン油乳剤を散布しました。
また,散布しているとシャクトリムシも発見しましたので試しにマシン油乳剤をかけてみたら駆除することができましたので効果があるようです。
12月の作業内容
2020年12月29日に冬の剪定をした
2020年12月29日,チャンドラーの全体の様子はこちらです。
元気のないスパルタンと違って結果枝がそれなりに多いので,収穫には期待できそうですし,剪定の必要がある箇所も存在します。
チャンドラーの果実は家族からの人気が高い品種ですので,収穫しつつ成長できるよう丁寧に育てたいと思います。
結果枝に注目してみると,花芽がたくさん出来ているため,ある程度調整しないとせっかく果実の大きさが特徴のチャンドラーでも小さくなるのと樹勢が弱くなってしまいます。
ある程度収穫を見込んでいるため,花芽を残して収穫量を期待していますが,成長もさせたいため,葉芽まで切り返し剪定していく箇所に作っていく必要はありますね。
また,細い枝はほとんどついていないため,あまり剪定に悩まなくても良かったです。
剪定後の様子は以下のとおりです。
不要な細い枝や枯れ枝のみ剪定しただけですので,あまり変化はみられませんね。
翌シーズンに元気なシュートがたくさん発生することを祈っています。
近づいて撮影してみると,細い枝を剪定しただけですので,結果枝がかなりたっぷりと残っています。
というよりも花芽を残し過ぎているため,2月に花芽の数を調整する際に,葉芽まで切り返し剪定をして成長を優先する枝を作りたいと思います。
成長するために必要なスペースは上にも横にも十分ありますので,45cmナーセリーポットが小さく感じるくらいに成長してくれると良いですね。
残った主軸枝の数,枝の数,花芽の数
今回の剪定で主軸枝の数,枝の数,花芽の数は以下のとおりです。
- 主軸枝…1本
- 結果枝…21本
- 花芽…117個
約120個程度の花芽を残していますが,結果枝1本につき花芽を3個までとし,2月の剪定で花芽の数を50~60個程度に調整したいと思います。
まとめ
ブルーベリーのチャンドラー(4年生)の2020年11月から現在までの最新の成長記録を紹介しましたが,いかがでしたか?
これまでの作業内容と,管理内容,栽培方針など気になる点は大体理解出来たかと思います。
2021年10月までは記事を更新していく予定です。
この記事を読んでみて,チャンドラーを育ててみようと思って貰えたら幸いです。
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