管理人がバス釣りで使用しているベイトリール「ダイワ 17タトゥーラ SV TW 7.3R」を紹介します。
目次
本場アメリカで実績を重ねたDAIWAベイトリールの決定版
概要
ダイワのベイトリールとして2014年に発売された「14タトゥーラTW」を2017年にモデルチェンジし,SVスプールを搭載して発売された「17タトゥーラ SV TW」。
位置付けとしては,「16ジリオン SV TW」の下位機種にあたり,中価格帯の中でも下のランクに位置します。ラインナップは,ギア比が6.3と7.3と8.1の3種類,右ハンドルと左ハンドルの2種類を組み合わせた6種類。
そのなかで私にしっくりきたのは,巻取長74cmと右ハンドルの本機種。
メーカーの売りは,本場アメリカで実績を重ね,世界戦略を見据えたモデルであり,リール市場として最も大きなマーケットである米国において,最も手にしやすい価格設定が200ドル(約22,000円)以下であること。そして,ダイワベイトリールの使いやすさを全世界へ,ひとりでも多くの人に届けるべく世に産声を上げた世界標準機にすることです。
「ダイワ 17タトゥーラ SV TW インプレ」とネットで検索すると,出るわ出るわ,スペックや機能のみ記載してオススメする記事や釣具屋のネット通販だけでなく,実際に使用しているタックルインプレッションの記事がたくさん見つかり,使用者の方々は総じて高評価を得ており,安心して2017年8月に購入しました。
それでは,気になるスペックを見てみましょう。
スペック
巻取長 | 74 | (cm) |
ギヤ比 | 7.3 | |
標準自重 | 200 | (g) |
最大ドラグ力 | 5 | (kg) |
巻糸量 | 16-40~80 14-45~90 |
ナイロン(lb-m) |
ハンドル長 | 80 | (mm) |
ベアリング (ボール/ローラー) |
6/1 | (個) |
価格 | 25,900 | (円) |
引用元:ダイワ「タトゥーラ SV TW」
スペックで特筆すべきは自重の200gですね。旧モデル「14タトゥーラTW」の自重は220gなので約10%の軽量化を実現。上位機種の「16ジリオン SV TW」の自重は195gと同等の軽量化を果たしています。
その他にスペック上で上位機種との違いはベアリング数と価格くらいでしょうか。
発売当時のライバル機種である,シマノから2014年に発売された「14スコーピオン 200HG」の自重は210g,価格は27,000円,2015年に発売された「15クラド 200HG」の自重は210g,価格は25,000円と比較するとタトゥーラに軍配が上がり,ライバルメーカーを意識した価格設定というよりも世界を意識した価格設定は好印象です。
なお,「タトゥーラ SV TW」のベアリング数は6+1個に対し,「14スコーピオン 200HG」は7+1個なので,ベアリング数ではスコーピオンに軍配が上がります。
ただし,ベアリング1個の差であれば,別途カスタムパーツを購入すれば性能差を埋めることも可能です。
次は,スペック表には現れないこのリールの仕様や使用されたダイワ独自の技術について紹介します。
仕様・ダイワテクノロジー
TWS
STEEZおよびジリオンと同じく第3世代となるターンアラウンド式TWSを搭載。クラッチOFFで前傾するT型の大開口部から抵抗なくラインを放出。
TシェイプレベルワインドがクラッチON・OFFに応じて半回転する「ターンアラウンドスタイル」のTWSを採用。キャスティング時にはレベルワインドが前方に回転し、ラインはTシェイプレベルワインドの幅広部を通ってスムーズに放出される。リトリーブ時にはレベルワインドが後ろ方向に倒れる形で半回転し、レベルワインド下部の溝にラインが誘導され、タイトかつ平行に巻き取られる。飛距離アップ&トラブルフリーの特長はそのままに、タフさにもこだわる。
引用元:ダイワ「タトゥーラ SV TW」
管理人はシマノのベイトリールを多く所有しており,ダイワのTWSが装備されたリールを初めて購入しました。
使用してみて思ったのは,キャスト時にはT字の上部でラインの放出時の邪魔にならないようにすることで抵抗を軽減し,ラインの回収時には下部で巻き上げるためスプールに均一に巻くことが出来る,どちらにも適応した非常に理にかなった形状ですね。
TWSを搭載していないダイワリールを使用したことがないので比較することはできませんが,シマノのベイトリールに使用されている通常の丸型のレベルワインドと比較するとトラブルレスに仕上がっています。
飛距離については,シマノとダイワではブレーキシステムの違いから単純に比較することが出来ないため,どちらが優れているかを言及することは避けたいと思います。
SVコンセプト
高回転時に飛び出すインダクトローターが本体マグネット部の磁界へ入り込む際、ルアーに応じて最適なブレーキ力を発揮。
従来通りのルアーが使える事は当然として、軽量ルアーをもストレスなく投げることができ、しかもスプール強度も犠牲にしない。それが次世代のバーサタイル。ダイワのベイトリールはマグネット式のブレーキシステムを採用している。長年の高い実績はもはや伝統とさえ呼べるが、他にはない大きなアドバンテージがあるからこその結果なのだ。十分な耐久性はもちろん、瞬時にブレーキ設定が可能な外部調整ダイヤル、天候に左右されない安定したブレーキ力。ピンスポット値に調整できない限り最高出力を発揮しない、また時に意図に反する出力を生む他のシステムとは大きく異なり、アングラーの思いのままに操作できることこそがマグネット方式のメリットなのだ。
マグネット式ブレーキならではの実戦メリットを最大限に引き出したSVは、最小限のマグダイヤルの調整だけで4g前後の軽量リグから重量級ルアーまでを文字通りストレスフリーで扱える。疲れにくく楽にキャストが決まるため、結果的に釣果アップも望める。スプールを交換したり、サイドプレートを開けたりして、セッティングに時間を掛ける事もない。現存するベイトリールの中でルアーの守備範囲が一番広いSVは、陸っぱりからボートまでスタイルやフィールドを選ばない。マグネット式ブレーキの有効性を極限まで高めたSVコンセプトは、まさにバーサタイルリールの新スタンダードなのである。
引用元:ダイワ「タトゥーラ SV TW」
管理人はSVコンセプトが装備されたリールも,もちろん初めて使用しました。使用したのは,3/16oz(5g)のライトテキサスから3/4oz(21g)のヘビーダウンショットまでですが,どのリグでもストレスを感じることなくキャストすることが出来ました。
また,外部についているダイヤルは0~20までありますが,私がした調整方法は,最初のキャスト時に最大メモリの20で使用してみると,強いブレーキであまり飛距離が飛びませんでしたので,バックラッシュするギリギリ手前の設定値を探していくと,最も飛距離が出るダイヤル設定が分かりました。
よほど軽いルアーを使用しないなら設定が面倒なときは,ダイヤル設定を10にしておけば問題ないと思います。
ライバルメーカーのシマノからはブレーキシステムで「SVS∞」という遠心力ブレーキがありますが,リール内を開けての調整とダイヤル設定の両方をしないといけないので,外側からだけで調整が出来るこちらの方が便利だと思いました。
超々ジュラルミン スプール
超軽量かつ高精度なタトゥーラSV TW独自のφ33mm。TWSとの相乗効果で高速回転のままトラブルなく低弾道キャストやスキッピングを可能に。
引用元:ダイワ「タトゥーラ SV TW」
管理人は主に琵琶湖でボートからバス釣りをしており,野池や川等の陸からのバス釣りをほとんどしませんので,低弾道キャストやスキッピングという技術がほとんど必要としていません。
なので,どこまでこの「超々ジュラルミン スプール」が役に立っているかは分かりません。他の方がしているタックルインプレッションによると,スキッピングはかなりしやすいみたいですね。
光輝塗装
コンパクトボディを纏う光輝塗装は、高級機と同等の塗装技術を採用するほどのこだわり。
引用元:ダイワ「タトゥーラ SV TW」
これは実物を見ればよくわかりますが,リールのボディにツヤと光沢があるため高級感があり,所有欲が満たされます。色は大人しめのメタリックカラーですので,EVAグリップのロッドに合わせるとしっくり来ますね。
もちろん個人的な感想ですので,コルクグリップのロッドに合わせても全く問題ありません。
私は「シマノ 17エクスプライド 166M」に合わせています。そのインプレ記事はこちら
その他の機能・仕様
- エアブレーキシステム
- UTD(アルティメットトーナメントドラグ)
- タフ&リジッドクラッチシステム
- 大径&ロングアームスタードラグ
- ドラグ調整クリック
- ハイグリップI型ライトノブ
- CRBB数/総BB数 2/6
- シャワー洗浄可
引用元:ダイワ「タトゥーラ SV TW」
このあたりはどれも既存の技術ばかりで,特に目新しい機能や仕様ではないですね。
UTDは,ATD(オートマチックドラグシステム)の前身のドラググリスを使ったドラグシステムですので,旧技術を使っていることになりますが,バス釣りのベイトリールではほとんどドラグを出すことがないため,ドラグ性能についてはあまり必要とされておらず使用されていないのでしょう。
この中では,「ハイグリップI型ライトノブ」という仕様がありますが,吸い付くようにハンドルを握ることが出来るのでありがたい仕様ですね。
実釣を通しての感想
直近で使用した釣行は,2017年8月に琵琶湖でブラックバスが釣れたときですね。ただし,その日は記録を残していませんでしたので,また次回以降に記事や写真を掲載します。
そのときは,3/4ozパンチショットリグ ZBC オールドモンスター スカッパノンカラーを使用して釣った,40cm 1kgのブラックバスですが,使用感としては軽い・操作しやすい・よく飛ぶといったところでしょうか。ドラグ性能については,バス釣りで確認することが出来ませんので,PEラインに巻き替えて海釣りで胴突き仕掛け等を使用して検証することにします。
苦し紛れですが,管理人がバスを釣っていないと思われるのもなんとなく嫌なので,別のタックルを使用した際に「1/4ozヘビーダウンショットリグ HIDEUP(ハイドアップ) スタッガーワイド4in ブルーギルカラー」で2017年8月に釣れた58cm,3.4kgのブラックバスを掲載しておきます。
ロッド:アブガルシア ホーネット デビルスナイパー681MH
リール:シマノ グラップラーBB 200HG
ライン:PE1.5号,リーダー16lb.フロロ 1m
ついでに,2017年6月に「ダイワ 17エアエッジ・E」と「ダイワ 17セオリー2506H」で50upのバスを釣ったときの釣行動画も掲載しておきます。
ちなみに「ダイワ 17エアエッジ・E」と「ダイワ 17セオリー2506H」のインプレ記事はこちら
また,個人的にバス釣りは4月から9月までと自分の中で決めているので,今シーズンのバス釣りは既に終了しています。来シーズンの4月以降に「17タトゥーラ SV TW 7.3R」を使用して釣れた時の記事を掲載したいと思います。
まとめ
- 本場アメリカで実績を重ねたDAIWAベイトリールの決定版
- 世界標準機を目標にしたコスパの良い性能・価格設定
- 中価格帯で初めて搭載されたSVコンセプト
- 高級感溢れるボディ
- 実釣でも活躍中
実売価格1万円台後半と手の出しやすい価格帯であり性能のバランスも良いのが本機種ですので,いろいろな方にぜひオススメしたいリールです。バス釣りはもちろんですが,PEラインに巻き変えれば海釣りで用途はいろいろ浮かんできます。
やっぱり,上位機種のダイワのスティーズやジリオン,シマノのアンタレスやメタニウムが欲しい!!という人には特にオススメしません。
「17タトゥーラSV TW」が気になっているけど,みんなの評価や使用感はどうなのかな?という人に対して背中を押す気持ちでオススメしています。あとは財布とプライドとの相談ではないでしょうか(笑)
私のタックルインプレッションが皆さんの参考にして頂ければ幸いです。
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