今回は包丁のメンテナンスの話です。
皆さんは包丁研ぎを行っていますか?
普段から料理をする人であっても,包丁の手入れを怠っている人は少なくありません。
しかし,包丁は適度にメンテナンスしていれば,半永久的に使用することが出来る道具です。
そこで今回は,日頃私が行っている包丁研ぎについて紹介したいと思います。
目次
包丁のメンテナンスをする効果は大きい!!
包丁研ぎの世界はシャープナーで簡単に出来るのものからこだわりの砥石選びまで奥が深いです。
包丁は切れば切るほど,料理をするほどに切れ味は徐々に落ちていきます。
いかに買った時の状態を保つことが出来るかがメンテナンスの基本ですね。
私も最初は簡易シャープナーを購入して切れ味の鈍くなった包丁に使用してみたところ,使用前後で切れ味が変わったことに快感を覚えてから徐々に道具を揃えていきました。
しかし,包丁は造られた素材が違うとメンテナンスの仕方が変わってきます。
それでは,包丁の素材とそれぞれのメンテナンスの方法について,順番に紹介していきます。
素材の違い
包丁に使われる素材は、おおまかに3種類です。
- 炭素鋼
- ステンレス鋼
- セラミック
セラミック > ステンレス鋼 > 炭素鋼
の順番で硬い素材で出来ていますので,それぞれの素材に応じてメンテナンスの仕方を変える必要があります。
また,それぞれ素材の違い以外にもグレードの違いで品質や価格に違いがありますが,ここでは説明を省きたいと思います。
それでは,それぞれの素材にあったメンテナンスの仕方について紹介しましょう。
初級編:簡易シャープナー
包丁を数回スライドするだけで切れ味が復活する簡易シャープナーは,皆さんはご存知ですよね。
ステンレス鋼と炭素鋼の包丁を使っている方はこちら
また,セラミック製の包丁は,非常に硬いのでダイヤモンドシャープナーが必要です。
これだけでも十分な効果がみられ,切れ味が回復することがよくわかります。
しかもコンパクトで,収納も簡単なので,キッチンの片隅に準備しておけばいつでも使えて便利ですよね。
料理の途中,なんとなく包丁の切れ味が悪くなったなぁと感じれば,簡易シャープナーでコシコシっと数回スライドして洗えばすぐに使うことが出来る~なんて場面で大活躍します。
しかも電動シャープナーなら,自動でやってくれるのでメンテナンスも楽々です。
ただし,悲しいことに簡易シャープナーは,包丁の刃の部分を傷つけることで引っかかりを良くし,切れ味を回復したように見せかけて誤魔化しているに過ぎないので,あくまでその場の応急処置としての役割です。
将来的には砥石による刃のメンテナンスが必要になりますので注意が必要です。
それでも家庭に1つ準備しておけば誰でも手軽に使えるので,買っておいて損することはないですよ。
金額の目安: 700~2,500円
メンテナンスの頻度:料理中に切れ味が悪くなった感じる毎
中級編:砥石による包丁研ぎ
簡易シャープナーを購入して切れ味の変わったことに満足感や快感を覚えた方には,是非もう一段落上があることを知って欲しいです。
それが砥石を使った包丁研ぎです。
包丁を砥石に角度をつけてあて,前後にスライドすることで,古く傷ついた刃を削り落として新しい刃を作ることで切れ味を回復させます。
要は購入時の切りやすかった包丁の状態に戻してあげるということですね。
これが出来るようになれば,包丁は半永久的に使用することが出来ますよ。
私が使用している包丁の素材は,ステンレス鋼と炭素鋼ですので,まずは貝印製のお安い砥石を購入して,本格的な包丁研ぎを始めました。
これの良いところは,刃が欠けたときに使う荒砥石と普段使い用の中砥石,砥ぎ台がセットになっているので,これを購入するだけで完結することです。
価格も2,000円くらいなので,途中で包丁研ぎをやらなくなってもまぁ良いかという気持ちで購入出来るレベルかなと思います。
あと,初心者の方でも包丁研ぎの角度を一定にしてくれる便利グッズがあるので,一緒に使うと失敗がないので安心です。
セラミック包丁の方はダイヤモンド砥石が必要です。
これだけで十分満足していましたが,一つ問題点が…
使い続けているうちによく使う真ん中だけが凹んでしまい,均一に研げなくなってきてしまったんです。
ということで面直しも購入することにしました。
砥石を面直しすることで新品と同じ状態で改めて使用出来るようになり非常に満足しました。
さて,次に不満がでてきたのは,砥石を水に晒しておく時間が勿体無いということ。
簡易シャープナーと比べると,すぐに砥石を取り出して出来るわけではなく,事前の準備と包丁を研ぐぞ!!という気合がいります(笑)
しかも,刃が欠けたときに使う荒砥石ってめったに使用することがないので必要ありませんでした。
ってことで,改めて中砥石で水に晒しておく必要がなく,研磨力が強い砥石ってないのかなぁと探していたら見つけたんです!!
シャプトン 刃の黒幕 オレンジ
シャプトン 刃の黒幕 ブルー
シャプトン 刃の黒幕 グリーン
本当なら「シャプトン 刃の黒幕 オレンジ」が良いんですけど,砥石って使い切ることはないものなので,同じ番手の砥石が2つもあると片方は邪魔になるので勿体無いと思って,「シャプトン 刃の黒幕 グリーン」を購入しました。
これなら普段使いにも出来るし,貝印で刃を作る→シャプトンで仕上げという使い方が出来るので,ちょうど良いと思いました。
また,貝印の砥石と同じで,ケースが砥ぎ台になっていますが,出来れば固定台があるとズレないので安心して包丁を研ぐことが出来て便利です。
ここまでのメンテナンスを包丁にしていればもう言うことはありません。
簡易シャープナーでは味わえないような包丁の切れ味が実現出来るようになります。
私としては,最初からシャプトン刃の黒幕を買っておけば良かったーという後悔はありますが…
ですので皆さんには最初から「シャプトン 刃の黒幕 オレンジ」を購入することをオススメします。
金額の目安: 2,000~5,000円
メンテナンスの頻度:1ヶ月に1回~半年に1回程度
上級編:鏡面仕上げ
基本的には定期的に砥石による包丁研ぎをしていれば,一般的な家庭での利用には十分だと思います。
ですので,ここから先は自己満足の世界です。
- 包丁の面が鏡みたいな包丁にしたい人
- 魚の刺身の断面を綺麗に魅せたい人
包丁研ぎの沼へようこそ(笑)
更に粒子の細かい番手の砥石を使うことでより綺麗な包丁の刃を作ることが出来ます。
また,それだけでなく,より鋭利な刃に仕上げることが出来るので,切った断面がより綺麗な見栄えにすることが出来ますよ。
ちなみにステンレス鋼と炭素鋼が対象ですので,セラミック包丁の仕上げはわかりません。
っといっても私はこれくらいしか購入していません。
シャプトン 刃の黒幕 エンジ
仕上砥石の5000番ですね。
貝印1000番→刃の黒幕 グリーン2000番→刃の黒幕 エンジ5000番
の順番で研いでいくと,十分な鏡面仕上げが可能で,切れ味も抜群に良くなります。
皆さんにもここまでならオススメ出来ます。
しかし,この世界は更に深いところまであります(笑)
シャプトン 刃の黒幕 メロン
シャプトン 刃の黒幕 クリーム
シャプトン 刃の黒幕 ムラサキ
刃の黒幕 メロン8000番,刃の黒幕 クリーム12000番っときて,最後に待っているのは刃の黒幕 ムラサキ30000番です。
刃の黒幕 ムラサキ30000番の価格はなんと3万円超え!!
誰が買うんだろうとか思っていたら,YouTubeで包丁研ぎの動画を見ていると使っている人がいましたよ(笑)
この砥石で磨いた包丁を使って,息を吹きかけるだけでティッシュペーパーがスパッと切れていました。
本来は料亭とかで使うのでしょうか?
う~ん…用途が分からない…
金額の目安: 4,000~30,000円
メンテナンスの頻度:ここまでやる気があればいつでもどうぞ
番外編:スーパーへ突如現れる包丁研ぎ師への依頼
自分でメンテナンスをするのが面倒という人は,近所のスーパーに突如現れる包丁研ぎ師の方に依頼をして下さい。
年に数回と少ないですが,事前に来る日が予告されるので,当日包丁を持っていけばやってくれますよ。
そんなの待っていられないっていう方は,ネットで包丁の研ぎ依頼を受け付けているお店もありますね。
その代わり,予備の包丁がないと数日間は料理が出来なくなりますが…
基本的には自分でメンテナンスすることをオススメしますが,どうしても嫌だという方は利用してみてはいかがでしょうか?
金額の目安: 500~2,000円
メンテナンスの頻度:半年に1回~数年に1回程度
まとめ
- 包丁はメンテナンス次第で半永久的に使用可能
- 簡易シャープナーは入門にピッタリ
- 砥石は1000番だけでも十分
- 鏡面仕上げは自己満足の世界
- 面倒ならスーパーで包丁研ぎの出店で依頼する
包丁は良いものを購入しておけば,ずっと使い続けられるものです。
ただ,しっかりとメンテナンスをしておかないといつの間にか切れ味が落ちてしまい,当初の満足感を忘れてしまいがちですよね。
せっかく高いお金を出して購入したのに,メンテナンスを疎かにして性能を発揮出来ていないのはもったいないので,是非包丁研ぎを実践してみて下さい。
私の記事が皆さんの参考にして頂ければ幸いです。
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