皆さんこんにちは。
おんきちです。
今回も3月20日にブルーベリーの萌芽が始まっている様子を品種ごとに記録しましたので,ブルーベリーの成長記録について紹介します。
前回は前編としてラビットアイ系とノーザンハイブッシュ系の萌芽について紹介しました。
今回は後編としてサザンハイブッシュ系統の6品種を紹介しますね。
目次
3月になるとブルーベリーは萌芽が始まる
3月になると,当地の外気温は最高気温20℃,最低気温2℃以上という状況です。
ブルーベリーは気温の上昇とともに休眠覚醒をし,花芽と葉芽の萌芽が始まります。
3月は苗の植えつけや植え替え,鉢増しの適期
ブルーベリーが休眠から目覚める3月までに,購入した苗を鉢へ植えつけたり,鉢の植え替えをするのに適した季節です。
萌芽が始まるとブルーベリーは冬に止まっていた成長を再開します。
大きく成長させたいのであれば,11月から3月までの間に鉢増しをしておきましょう。
また,鉢増しをしない場合でも,鉢の用土に使用されているピートモスは次第に分解していきますので,苗木の成長に合わせて毎年の植え替えが推奨されています。
庭へ新たに苗木を定植するのにも適している
また,11月または3月は庭へブルーベリーの苗木を定植する適期でもあります。
庭へ定植する際は,土壌酸度を測定するとともにピートモスを大量に投入して土壌改良をすると良いでしょう。
なお,土壌改良する場合は定植の1ヶ月前までに行いましょう。
庭に植えつけた場合は,成長を促進するために花芽をすべて落とす必要があり,その年のシーズンについては収穫を諦める必要がありますので計画的に実施しましょう。
休眠枝挿しの適期
ブルーベリーを効率的に増殖させるためには,挿し木が一般的です。
挿し木で増やすと全く同じ品種となるため,基本的に苗木業者はこの方法で苗木を生産しています。
挿し木自体は通年できますが,3月は前年に伸びた枝を剪定作業で大量にうまれ,萌芽期ということもあり非常に適した季節といえます。
当地は比較的温暖な地域だがノーザンハイブッシュ系も育つ環境
当地の春は,最高気温20℃以上で最低気温は2℃以上であるため,日本国内では比較的温暖な地域に属しています。
2021年の冬は厳しい寒波の到来で氷点下が10日以上あり,十分な冷え込みのおかげで,休眠から覚めるのに必要な低温要求時間が長いノーザンハイブッシュ系にとっていい環境であり,休眠覚醒が上手くいきました。
以前の記事で,ノーザンハイブッシュ系が当地の環境に合わないと判断した場合は,処分の判断をするかもしれないと言及していましたが,杞憂に終わりそうですね。
そういったことを踏まえながら,3月のブルーベリーの様子としてラビットアイ系統とノーザンハイブッシュ系統の6品種について紹介します。
ブルーベリー成長記録
前回の2月の剪定と施肥をしたときの記事はこちらです。
【ブルーベリー作業】2月にサザンハイブッシュ系を剪定したときの様子を紹介します
【ブルーベリー栽培管理】2月下旬に元肥の油かすを施肥したときの様子を紹介します
今回も,品種ごとにしっかりと撮影して観察しましたので,それぞれの系統ごとに紹介しますね。
栽培中のブルーベリーの様子はというと,既にすべての品種で萌芽が始まっており,サザンハイブッシュ系の極早生品種にいたっては開花していました。
今回は,サザンハイブッシュ系の6品種を紹介します。
サザンハイブッシュブルーベリー
栽培しているサザンハイブッシュ系の品種は,鉢植えの接木オニール(4年生),接木ミスティ(4年生),フリッカー(4年生),プリマドンナ(4年生),スノーチェイサー(3年生)です。
4年生オニール
鉢植えの接木オニール(4年生)の全体の様子はこちらです。
9割の花芽と4割の葉芽が萌芽しているといった具合でしょうか。
葉芽よりも花芽の方が先行していますね。
花芽は150個残していますので,白い花が目立っていますね。
3kg程度の収穫を期待しています。
結果枝に注目してみると,花芽が動き始めてからそれなりに時間が経過しているのか開花直前のものも見られますね。
葉芽は動き始めたばかりですので新梢が見え始めるのはまだ先のようです。
ラビットアイ系の地植えホームベルは約200個程度の花芽を残し,鉢植え栽培の4年生ブライトウェルは140個程度としており,花芽を150個残したオニールとはどれくらい収穫量が違うのか観察しています。
4年生接木ミスティ
鉢植えの接木ミスティ(4年生)の全体の様子はこちらです。
9割の花芽と葉芽が萌芽しているといった具合でしょうか。
同時に展開していますね。
花芽は90個残していますが,これから開花が始まっていくのでしょうね。
2.4kg程度の収穫を期待しています。
結果枝に注目してみると,花芽が動き始めたばかりなのか,まだ開花には時間がかかりそうです。
葉芽の方が動き始めてから時間が経っているのか,黄緑色の新葉がたくさん見えますね。
花芽を150個残したオニールと90個残したミスティではどれくらい収穫量が違うのでしょうか。
4年生フロリダスター
鉢植えのフロリダスター(4年生)の全体の様子はこちらです。
9割の花芽と4割の葉芽が萌芽しているといった具合でしょうか。
オニールと同じような特徴で花芽が先行して展開していますね。
花芽は71個残していますが,まもなく開花といったところです。
1.4kg程度の収穫を期待しています。
結果枝に注目してみると,まもなく開花するのが分かりますね。
極一部の花は既に開いていましたので一応開花宣言しておきます。
葉芽の方は動き始めてから時間が経っていないようで,新葉が展開し始めたばかりでした。
昨年は少量収穫して非常に美味しかった記憶のフロリダスターですが,今年はいったいどれだけの収穫が出来るのか期待しています。
4年生フリッカー
鉢植えのフリッカー(4年生)の全体の様子はこちらです。
9割の花芽と8割の葉芽が萌芽しているといった具合でしょうか。
花芽は100個残していますが,赤い蕾が目立ってきています。
2kg程度の収穫を期待しています。
結果枝に注目してみると,まもなく開花するのが分かりますね。
赤いきれいな蕾ですが,開花するといつもの白い花に変わります。
葉芽の方は動き始めてから時間が経っていないようで,新葉が展開し始めたばかりでした。
昨年は全く収穫できなかったフリッカーですので,今年は味見ができる程度には収穫が出来ることを期待しています。
主軸枝候補にして花芽をすべて取り除いた枝に注目してみると,肥料の析出が起きていました。
2月に施肥した油かすがしっかりと微生物によって分解され,ブルーベリーに窒素成分が吸収されていることが分かりますね。
他の品種でも成長が旺盛な枝ほどこのような肥料成分の析出がみられる傾向のようです。
4年生プリマドンナ
鉢植えのプリマドンナ(4年生)の全体の様子はこちらです。
花芽の萌芽はまだ始まっておらず,9割の葉芽が萌芽しているといった具合でしょうか。
花芽は200個残していますが,本当に開花するのか心配ですね。
4kg程度の収穫を期待しています。
結果枝に注目してみると,先端に花芽が固く閉じていることが分かりますね。
一部の花芽はもう少しで萌芽しそうな雰囲気です。
葉芽の方は動き始めてから時間が経過しているのか,すでにモサモサですね。
昨年はフリッカーと同じく全く収穫できなかったプリマドンナですので,今年は味見ができる程度には収穫が出来ることを期待しています。
また,ラビットアイ系の地植えホームベルは約200個程度の花芽を残し,鉢植え栽培の4年生ブライトウェルは140個程度,オニールは150個程度,花芽を200個残したプリマドンナとはどれくらい収穫量が違うのか観察してみようと思います。
プリマドンナの枝を観察していると,シャクトリムシが擬態していました。
枯れた枝に見えるようピーンと斜めに立っていますね。
頑張っているので見逃してあげたいのですが,ブルーベリーにとっては害虫ですので処分しました。
3年生スノーチェイサー
鉢植えのスノーチェイサーナ(3年生)の全体の様子はこちらです。
花芽と葉芽のどちらもすべて萌芽が始まっています。
2021年シーズンは味見程度に収穫をしつつ成長を促していく予定ですので,新梢の発生に重点を置いています。
結果枝に注目してみると,30個の花芽は順調に開花の準備をしていますね。
極一部の花は既に開いていましたので一応開花宣言しておきます。
今年でスノーチェイサーの果実品質を調べて来年が本格的な収穫の年と出来るよう成長することを期待しています。
栽培管理
3月の栽培管理は,水やりの設定変更です。
春の萌芽期からブルーベリーの水の要求量が増えてくるため,水やりの間隔を冬の設定から春の設定に切り替えます。
3月5日,最高気温が10℃を上回ったので萌芽期になったと判断し,水やりタイマーの間隔を「7日に1回9時から5分間」から「3日に1回7時から5分間」へ設定を変更しました。
まとめ
ブルーベリーの萌芽の様子についてサザンハイブッシュ系を紹介しましたがいかがでしたか?
ブルーベリー栽培は,6月~8月の収穫を楽しむ時期に向けて,ようやく春が始まったところです。
皆さんもぜひブルーベリーの萌芽期を観察してみてください。
ラビットアイ系とノーザンハイブッシュ系の紹介記事はこちらです。
【ブルーベリー栽培】ラビットアイ系とノーザンハイブッシュ系に春が訪れ萌芽が見られました
コメントを残す